日々、リーガルプラクティス。

企業法務、英文契約、アメリカ法の勉強を
中心として徒然なるままに綴る企業法務ブログです。
週末を中心に、不定期に更新。
現在、上場企業で法務を担当、
米国ロースクール(LL.M.)卒業し
CAL Bar Exam合格を目指しています。


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大した話ではないのですが、、、契約書の翻訳業務に関わっている人にとってはちょっと興味が湧くかも?くらいの短い話です。

不動産の賃貸借契約でよくある、「通常の損耗磨耗」(通常損耗/自然損耗/経年劣化)って、英語で言うと、どのように言うのでしょうか。という話。

とは言っても、翻訳自体は簡単なのですが、だいたい次の3パターンのうち、どれがいいのか、という話です。

"Normal" wear and tear

"Fair" wear and tear

"Ordinary" wear and tear

だいたい以上の3つのどれかに収斂されると思います。

雰囲気として、英国法系の法域では、"Fair" wear and tear が使われているイメージでしょうか。対して、米国の場合は、"Ordinary" wear and tearが多いイメージ。

過去の判例の積み重ねで使われてきた用語の場合だと、それとは違う用語を使って、裁判等で立証するとなると、結構面倒ですから、該当する法域で一致するような単語を使いたいですね。

研究しきれてはいないのですが、軽い問題提起ということで。。。
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ご存知の方も結構いらっしゃるかもしれませんが、自分は最近見つけたので、ご紹介までに。

日本の弁護士兼NY州弁護士の方で、現在は某企業のインハウスカウンセルをつとめられている(と思われるが、最新の状況としては確信なし。)方が管理人のブログです。

JP x SV Startup Lawyer


2015年に始められたようで、まだ16件くらいのエントリ数ですが、興味深いエントリがたくさんあります。個人的には、Convertible Equityとして最近有名なSAFE(Simple Agreement for Future Equity)の全4パターンの英文契約雛形に相対する日本語訳が掲載されていたり、あとは"Preferred Sharesの主要条項・近時のunicornsへの投資における傾向"というエントリがとても興味深かったです。

別にシリコンバレーだけがシード期やアーリーステージのベンチャー投資がある場所ではなく、イスラエルだって最近各社のValuationが上昇しているみたいだし、他にも色々な場所があるのでしょうが、なにせシリコンバレーを中心としたベンチャー投資界隈は、共通言語となるプロトコルみたいなものが分かっていないと、どうも話がうまく行かない、ということで、こういうエントリで、Liquidation Preference (Deemed Liquidation)については、投資時の1.0倍で締結することが全体の97%だって分かると、プロトコルイメージの強化にはとても役立つ気がしました。投資案件についてまだまだ初心者なのですが、非常に勉強になります。Drag Along Rightは一般的ではないんですね。そして普通株式(Common Stock)も実は数種類発行できるのがアメリカの会社法(RMBCA/Revised Model Business Corporation Act)の特徴で、でも種類株式(Preferred Stock)との違いは実質よく分からん、というのはどこかで見たのですが、Super voting stockという普通株式を発行しているのが22%もあるんですね。。。

といっても、投資系の話は半分以下で、あとはシェアリングエコノミーとかFintechとか様々なエントリあります。多分めちゃくちゃお忙しい方だと思いますが、引き続き興味深いエントリがアップされることを期待して、今後も拝読させていただこうと思っています。
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前回のエントリに関する追記。

自分はRight of First Refusal(ROFR)に関係する案件に携わったことがまだあまり多くないのですが、前回のエントリを書いた後に、「あぁそういえば」と思って気づいたことをメモしておこう、という追記。ROFRに結構携わったことがある人からすれば初心者レベルのメモかもですがご容赦。

ROFRのトリガーとなる契約を締結しようとするとき、パターン的には、

(1)契約書の内容を(大体あるいは完全に)両者で詰めて、ROFRの行使権を持つ当事者に対して通知する

(2)タームシート(Term Sheet)等で契約内容の大まかな部分の合意をしたうえで、ROFRの行使権を持つ当事者(以下、「ROFRホルダー」と言うことにします)に対して通知する

以上の2パターンがあると思います。よく分かっていないのですが、ROFR条項では、(1)のパターンで契約合意してからROFRの通知をしてこい、と規定する例もあるし、(2)のパターンで規定している例もあると思います。例えばライセンス契約におけるROFRだと、ライセンス条件に影響を与えるような内容は全て通知する、とか、基本的な条項は全て通知しろ、とか。

(1)のパターンで規定されているROFR条項の場合は、その通りにする他ないですよね。

逆に(2)のパターンでROFR条項が起案されている場合、当事者の意向でどこまで契約内容を固めてからROFRホルダーに通知するか、考えることになると思います。①契約内容の大枠、または②ほとんど、もしくは③全部の調整をしてから、ROFRを行使するかの判断期間をスタートさせる通知を、ROFRホルダーに通知することになります。




ROFRホルダーがROFRを行使しなかった後の契約交渉における落とし穴


この時、(2)のパターンを選ぶ場合というのは、

(A)契約内容が複雑
(B)契約内容の詳細全ての合意を得るまでには時間がかかる
(C)ROFRの結果次第で全体のビジネススキームが変わる
(D)最終的な契約締結を急ぐためにROFRのトリガーを早くひく必要

といった(1つ又は複数の)理由がある場合が多いのではないか、という気がします。

それで、この(2)の方法でやる場合、まずは当事者間(わかりやすくするため、この当事者をX
とYとします。ROFRホルダーはZにします。ROFRホルダーに権利行使をするか否かの義務を追っているのがXとします。)でタームシート等で契約の大枠については合意する方向で動きます。ここで注意なのは、ROFR条項が規定される契約の性質にもよりますが、ROFR条項には、ROFRホルダーが、ROFRを行使しないことを決めた場合(No Election)には、ROFRの権利を与えた側の当事者は、当該契約について、ROFR権利者に通知した契約内容と同一、またはそれよりも、ROFRの権利を与えた当事者に有利な内容で契約を締結しなくてはならない、と規定されることがあります。

例文として、Law Insiderで見つけたものがあります。以下の通りです。

c) If the parties fail to reach an agreement (or are deemed to fail to reach an agreement) prior to the expiration of the Negotiation Period with respect to U.S. Rights and/or Foreign Rights, subject to and in accordance with subsections (e) and (f) below, Sobini may accept any third party offer to acquire U.S. Rights and/or Foreign Rights on monetary terms and/or conditions materially more favorable to Sobini than the monetary terms and conditions offered by the Company to Sobini during the Negotiation Period and/or may sell or license Foreign Rights on a territory-by-territory basis without any further obligation to the Company.

(出展:EDGARに登録され公開されているLions Gate Entertainment Corp. と Sobini Filmsとで締結されたRight of First Refusal Agreement. 全文が見れるリンク先はコチラ




XとYで契約を締結しようと考えタームシートを作った後、XとZ間の契約におけるROFR条項に基づいてROFRを行使するか否かの判断させるためにXがZに通知を送り、その後結局ZがROFRを行使しないことを決めた場合、XとY間の契約については、Zに通知した内容と同等、またはよりXに有利な内容でクローズしなければならない、とROFR条項に書いてある、ということです。

これを踏まえると、XとYとでタームシートで契約交渉して、合意してからZに通知して、結局ROFRを行使しないこととなった場合、具体的な契約書の内容を詰める段階で、Xとしては、Yが強気に出てきたら、「いや、そんなYに有利な内容を追加で入れたら、またROFRのトリガーひいちゃうよ。いいの?」って言ってくる可能性がある気がするんですが、どうでしょうか。

そうすると、まずはきちんとタームシートの内容を精査し、後でfavorableにしたくなるような条項がちゃんと網羅されているかを確認するのが、法務の大事な役割の1つ、と言える気がします。

ただし一方で、XとYとがやろうとしているビジネススキーム等によっては、そういうこと以上に、双方が良好な関係を築き維持している中で、早急に交渉・合意し、ROFRの通知をROFRホルダーにする、ということのほうがよっぽど大事、ということもある気がします。例えばXとYとでやろうとしていることが、資本が絡むアライアンスだったりすれば、法務がネチネチと細かいことを指摘してそれを優先するよりも、双方がWin Winの関係になるように、どうやってROFRホルダーが権利を行使しないように乗り切るか、ということのほうに時間もパワーも使ったほうがいいとか、それ以前に、両者の関係を良好なままで維持するためのスピードを大切にする、とか、そういう観点もかなり大事な気がします。

この双方の視点を踏まえながら、どこを落とし所にするのか、アップサイドシナリオとダウンサイドシナリオの双方を描いてあげて、スピードやアライアンスに関する想いを踏まえてどのあたりを目指すのか、という道筋を見せるのも、また法務の役割なんじゃないかな、なんて思いました。そのためには、その事業の想いを法務が理解しないといけないですね。


またちょっと違う視点からこの問題を見ると、Xの立場からすれば、ZとROFR条項入りの契約を締結する場合、(2)のパターンで、かつ上記の例のような"more favorable..."といった条項を入れておくと、実はROFRホルダーであるZとの交渉も、Yとの交渉も、有利な立場に立てることもある気がするんですよね。これこそまさに、前回のエントリで述べたシチュエーションと同じになる気がします。これも、法務担当者としては、抑えておいていいポイントなのかもしれないですね。


。。。ってなんか初心者のくせに思いついたことを書いてみましたが、結構当たってる部分もある気がするんですが、どうなんでしょう。

とりあえず個人的な考え、ということでご容赦。

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