ベトナム紀行23 覚林寺

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「この寺なのか?さっきの紙を見せてくれ」

変な顔をしている僕を見て、不安そうな運転手。

一瞬迷ったが、せっかくなのでこのお寺も参拝しようと思い、

「OK。ノープロブレム」

と答えた。


タクシーを降り、ダンボール片と地図を出して確認してみる。

(ちなみにこの地図は行商のおばちゃんから買った。5万ドンを3万ドンに値切ったが、書店では1万2千ドンで売っていた)

警備員のおじさんは正しく書いてくれたが、運転手が間違えたようだ。

が、それも無理はない。

お寺の名前は「覚圓寺」と一文字違いの「覚林寺」だった。

覚林寺はとても大きなお寺で、境内は公園になっていた。

本堂や七重の塔、納骨堂、大仏などを一時間ほどゆっくりと参拝。

ベトナム人の参拝者も多かったが、静かで雰囲気のよいお寺だった。


参拝を終えて覚林寺を出ると、すぐに一台のバイクが近づいてきた。

ぼったくりバイカーのヤーを思い出して嫌な気分になるが、乗っていたのはベトナム人。

地図を見せると、覚圓寺までは3万ドン(約150円)だと言う。

本当はもっと安いのかもしれないが、法外な値段でもないので乗せてもらう。


10分後。

ようやく、目的地の覚圓寺に到着。

本堂は暗く、静かだ。

その中で住職は・・・寝ていた。

(つづく)

七重の塔。でかい。


塔内に祀られていた千手観音。


弥勒菩薩。日本とはだいぶイメージが違います。


立派な待合室らしきところ。犬が寝ていた。


ベトナム人に敬愛されるホーおじさん。

ベトナム大仏。

三寶塔。ちなみに三つの寶とは「ニワトコの杖」「蘇りの石」「透明マント」である。

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ベトナム紀行22 Far

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どうしても行きたかった場所。
それは、ベトナム初日に偶然見つけた「覚圓寺」。
歓迎してくれた住職と少年僧侶たちに、お礼を言いたかったのだ。

まず、お土産を買いに近くのスーパーへ。
ベトナムのお寺へは何を持っていけば良いのかわからない。
そこで、英語が話せるという店員に聞いてみた。
そのやりとりを日本語に訳すと以下の通り。

「私はお寺に行きます。私はお寺のために何をプレゼントするでしょうか?」
「どこのお寺ですか?(地図を見て)そこはとても遠いです」
「はい。私は知っています。私はそこへ行きました。私はなにを買いますか?」
「そこは遠いです。とてもとても遠いです」
「はい。私は知っています」
「そのお寺は遠いです」

お寺は遠いらしい・・・

横で聞いていた警備員のおじさんが、ダンボール箱をちぎって寺の住所と名前を書いてくれた。
「これをタクシーの運転手に見せればOKだよ!」
にっこり笑うおじさんに礼を言い、無難そうな果物を買って店を出た。

学圓寺まではバスで行こうと思っていたが、まだ体調が不安なのでタクシーに変更。
運転手にダンボール片を見せると、理解してくれたようだ。

20分後。
着いたのは覚圓寺。

ではなく、見たこともない別のお寺だった・・・

(つづく)

果物を買ったのはにゃんこ店長の店。
「おてらはとおいにゃん!」

供物のような物も売っていたが、よくわからないので買わなかった。


警備員のおじさんがくれたダンボール片。
なんか面白いので大事に保管している。


ベトナム紀行21 DRUG

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4月4日。午前3時。

激しい腹痛で目が覚め、慌ててトイレへ。

(まずい・・・食あたりか?)

今まで海外で何を食べても、体調を崩した事は一度もなかった。

今回も全く気にせず、毎日屋台で食事していたのだが・・・


それからは30分毎に腹痛で起きる羽目に。

ベッドtoトイレットのループは朝まで続いた・・・


午前7時。食欲はないが、食堂へ降りる。

毎日僕と同じ物を食べているマスターフゴは、平気な顔で揚げパンを頬張っている。
食べ物が原因ではないのかもしれない。

「腹痛?よし、ちょっと待っていろ」

自室へ戻り、薬を持ってきてくれたマスター。

「これを飲めばいい。大国ロシアを征した薬だ。和尚の腹痛など一撃だ」


正露丸を飲んで横になること二時間。

ベッドとトイレの往復は止まらない。

もっと強い薬が必要だ。幸いなことに、ホテルのすぐそばに薬局があった。


「ツー、ツー、ワン、ワン、OK?」

薬局では薬を四種類も出された。五回分でお値段75000ドン(約325円)。

正体不明の外国の薬。なんかちょっと怖いが、とにかく飲んでみる。


二時間後。あっさり腹痛は治まった。

これでようやく外出できそうだ。

ベトナム滞在も残り半日。

どうしても行きたい場所があるのだ。


(つづく)


見た目は雑だが美味しかった朝食。最終日は食べられず・・・


薬局。なぜか入口にデカデカと「サロンパス」。


結局腹痛の原因は不明でしたが、睡眠不足&疲労&暑さ&クーラー&冷たいものの摂り過ぎなどが重なったせいだと思われます。
飲みすぎには気を付けよう!

ベトナム紀行20 65円のビールを飲みながら

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本部での練習後、マスターフゴと食事。
明日の夜は空港。これがホーチミン最後の夕食だ。

「今夜は、修行中に通った店にしよう」
マスターが案内してくれたのは、ホテルから徒歩数分の屋台。
店主のおっさんは、マスターを見て大喜び。
二年ぶりだというのに、どこへ行ってもみんなマスターの事を覚えている。
やはり、一度見たら忘れられない顔面なのだろう。

フォーを待つ間、マスターは隣の屋台へ。両手にフルーツジュースを持って戻ってきた。
「この店のジュースは抜群にうまい。値段も他の屋台の倍だ」
新鮮なフルーツで作ったスムージー風のジュースは確かに抜群の味だった。

ジュースを一杯飲んだ後、僕はビールを頼んだ。
ベトナムでは、缶ビール1本50~100円前後。
有名な333(バーバーバー)は13000ドン(約65円)だった。

酒を飲まないマスターは、再び隣の屋台へ。
「ふっふっふ。三杯目だから半額に値切ってやったのだ。ふっふっふ」
満面の笑みでストローを咥えるマスター。

屋台の目の前は、大きなロータリー交差点。
ネオンが煌くホーチミン中心部のど真ん中を、バイクと車がぐるぐると回っている。
65円のビールを飲みながらぼんやりとその光景を眺める。
とてつもなく開放的て贅沢な気分だ。
超高級レストランでも、こんな素敵な気分は味わえないだろう、と思った。

それから数時間後。

僕は地獄のような気分を味わうのだった・・・

(つづく)


どこへ行ってもフォーはうまい。

パクチーとヌクマムは欠かせない。


333(トリオさん)。

屋台前の、なんてことない風景。
なぜか最高に素晴らしく感じた。

ベトナム紀行19 本部での練習

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4月3日夜。ボビナム本部の練習に参加。

大きな体育館に集まったのは、小学生から大人まで50名以上。

まずは、全員で基本の稽古。その後は型、演武、剣術などいくつかのグループに別れての練習。

世界大会優勝者のウェイン師範が各グループを廻って指導している。


僕とマスターフゴは世界大会用の特訓。

一つ一つの動作ごとに顔の向き、指先、足の位置まで細かく指示される。

体力的にはそれほどきつくないが、かなりの集中力が必要とされる。


この日は目標の八割ほどを習ったところで時間切れ。

残り一日、目標は達成できるだろうか・・・

(つづく)


ウェイン師範。男前。


基本練習は全員で。壁の写真はボビナム創始者、ウェン・ロック初代最高師範。


薄いマットの上で激しい練習。
ボビナムは受身の技術も重要である。