今日は、ストレスのメカニズムについてお話をします。

私達の脳の中に、脳幹という部分があります。
ここでは、危険にさらされた時に、生き残る為のサバイバルシステムをつかさどっています。
危険な状態から逃れる為に、敵と戦うか逃げるかという、
Fight or Flight
反応、闘争か逃走反応
をコントロールしています。

 

本来、危険な状態が起きている時だけ働くようになっているのですが、ストレスが過剰にかかると、理論的に考える思考をつかさどる前頭葉が感情をつかさどる脳の中央の部分、辺縁系にのっとられ、気づかないうちに感情的に反応してしまいます。

実際には、危険な状態に直面しているわけでもない時でも、脳が、危険と判断し、戦うか逃げるかの反応を起こしてします。

 

 

私達の日常のパフォーマンス、能率、やる気というのは、いろいろな事によって影響を受けます。 
仕事場でのストレスから、プライベートな人間関係、家族関係、過去の出来事、失敗、子供の頃からのトラウマを引きずっている等、人それぞれいろいろあるでしょう。

 

何かいやな出来事があると、それが、人間の五感を通して脳に記憶されます。いろいろな要素が引き金になり嫌な経験が思い出され、関連付けられます。

 

 

l  実際に起きた出来事を映像的に捕らえた視覚からの記憶

l  その時に起こった周りの音、人の会話、声などの聴覚からの記憶

l  その場の環境、関わった人のにおいなどの嗅覚からの記憶

l  体に怪我、触られた、殴られた、ショックなど身体的からの記憶

l  飲んだり食べていたなどの場合は、食感からの記憶

  

脳の辺縁系にある扁桃体Amygdala-アミグダラ)という部分は、五感を通して、危険をいち早くキャッチし、自己防衛の為に備えるという機能があります。
実際には、詳細に情報をキャッチできず、危険でなくても、何か過去の出来事に似ていると勘違いして、すぐ反応してしまうです。

この扁桃体は、過去の経験、出来事がつらくなればなるほど、反応しやすく敏感になってしまいます。

そうなると、

全く危険でなくても、過去に起こったいやな経験、出来事とは全然状況が違っても、
脳は、いや同じだ、危ないと判断して、自己防御体制(サバイバルモード)に入ってしまうのです。 

 

サバイバルモードになると体がどうなるかと言いますと。。。

 

例えば、へびを見かけたとします。
すごく驚いて、危険を感じ、直ちにサバイバルシステムは作動します。
交感神経が働きだし、筋肉は縮んで、血液が心臓、肺、足の筋肉などに流れ込んで、瞳孔は開いて、副腎からアドレナリンとコルチゾンが分泌され、逃げられる準備をします。
または、フリーズして全く動けなくなってしまうか、
戦闘態勢に入って、戦ってへびをやっつけるか
。。。。。という体勢に入ります。

 

その後、森の中を歩いていて、脳は今の蛇を記憶しているので、いち早く情報をキャッチしようとします。
地面に小枝を見たときでも、蛇かと思い、体は、生理的に同じように反応してしまいます。
扁桃体は、正確に情報を分析することができず、自分を守る為、似たような状況だと判断してしまい、危険を避ける為の反応を起こしてしまいます。 
ハイキングに行く度に、へびがでてくるかと、どきどきしていたら、楽しくないですよね。それに、心も体も、疲れますよね。 

 

ストレスが続いたり、過剰になると、気づかないうちに、過去の記憶により、ストレスへの反応の仕方が、パターン化してきます。 

それは、脳が統合を失ってしまい、
小枝を見たときに、へびじゃない、安全だと理論的に考えられる大脳皮質の思考機能を失い、感情に支配されてしまいます。 
その結果、いつも同じようなパターン、反応を私達は、繰り返してしまうことになります。 

みなさん、ご自分の行動を振り返った時に、思い当たる節はありませんか?  

こういったパターンというのは、実は、幼少の頃に形付けられてしまいます。 大体が3歳までに経験したストレスに対応しようと作り上げた対策が大人になっても同じようなパターンで反応してしまうのです。

先ほども言いましたが、精神的なストレスと戦う為に、体がいつもサバイバルモードになっていたら、体調を崩してしまいます。

いつも交感神経ばかり働いていると、副交感神経のバランスが崩れ、体調が不調になります。 

疲れやすくなったり、気が沈んだり、エネルギーがない、体に不調を感じる、アトピーがでるなど。 
アトピーなどの皮膚の疾患は精神的ストレスにより悪化します。
つまり、炎症を抑えるのに必要なホルモンがストレス対策にめいっぱいになってしまって、炎症を抑えられなくなってしまう。
それで、炎症が悪化します。 
また、首、肩、腰が痛くなったり、免疫が下がって病気になったり、人それぞれです。

 メンタル面でいくと、

感情的反応を起こし、すぐいらいらしたり、反応しやすくおこりっぽいなど、物事を理論的に考えられなくなるので、能率よく行動できなくなります。 

本人が気づかない事が多いが、こういった心と体のストレスは、
どうどうめぐりに起こり、過去のいやな経験やトラウマから逃れられなくしてしまいます。


このパターンを脳のスイッチングと言います。

キネシオロジー、脳の統合プログラム、LEAPの創始者、チャールズ・クレブス博士は、サバイバル感情と脳のスイッチングに特化して研究をしてきました。

チャールズ曰く、
脳のスイッチングには3種類あります。

この脳のスイッチングについては、次回のブログでお知らせします。

最後まで読んで下さってありがとうございます。