あれから1年以上経った。
グレシャンの遺骨を骨壺で受け取っていたが、時期が2月だったので、
暖かくなったら、景色の良い場所に埋めに行く予定だった。
しかし、春になっても夏になっても骨壺を開ける決心が起きなかった。
そしてついに1年が経った。
景色の良い場所に埋めても、自分がいつまでもこの場所に
住んでいるかどうかわからない。そこで、私は、大きな鉢を買い、
花を植えて、その下に遺骨を埋めることにした。
苗を買い、土も、鉢も用意したが、やはりなかなか骨壺は開けられない。
でも苗がだんだん元気がなくなってきたので、ついに今日埋めることにした。
グレシャンのSOSに、亡くなる前日まで気が付かなかった私。
あの時、もっとこうしておけば、と1年後悔してきた。
グレシャンが亡くなった、お昼1時頃、「次に生まれ変わったら、償いを
させてください」と言い、私は、涙ながらに骨壺に手を合わせ、
1年開けることのできなかった骨壺 を開けた。
撒けるように、粉にしてもらっていたので、そこまで細かくないよ、
と言われていたが、原形はとどめていなかった。ちょっと黄ばんでいた
歯とか、見つかるかと思ったが、結構粉っぽかった。
鉢底石に、土を入れ、その上にグレシャンの遺骨をいれ、苗を植えた。
買っていたのは、エキウム、アルセア、デルフィニューム2つとフリージア。
きれいな花が咲くといいな。