いよいよこれが、6年生にとっての最後の試合。
交歓大会。
中学時代を見据えて、という意味の特別ルールがある大会で、スリーポイントもありということになっている。
前日、俺は行けなかったのだが、とある大会の中の前座試合で、先日屈辱を味わったあいの里相手に雪辱を晴らし、気分を良くして臨んだこの最後の試合。
勝ち負けはともかくとして、とにかく今までに積み重ねたものを全て出し切ってほしい、と、監督。
全く同様である。
緒戦は、新琴似北。
5,6番と、高い選手が二人いる。
それを生かすためか、ディフェンスは2-1-2のゾーンである。
ただ、技術的にはそれほどずば抜けた選手はいないようだ。
第一クォーター。
先制点は、ちゃっかりとマサが獲得。
めずらしい、なんていったらマサに失礼か。
おかげでしっかりと流れをつかむ。
相手の6番がセンターだが、センター対決ならカツの方が強い。
しっかりとゴール下で得点を稼ぎ、このクォーターだけで8得点。
14-5と、上々の滑り出し。
第二クォーターも、いい流れは続く。
最近好調の、スバル。
シューターとしての才能が、開花し始めた・・・か?
開始一分で2本のミドルを決めると、その後も順調に得点を稼いでいく。
ジュンはジュンで、持ち味のスピードを生かして、速攻を決めていく。
さらに、ヨウスケも負けじとジャンプシュートを連続で決め、一気に差は開いていく。
28-9の折り返し。
第三クォーターに入り、少々攻め疲れたか、あるいは油断から集中力が揺らいだか。
前半よりも、ペースが落ちる。
もちろん、相手チームが2枚高いのをそろえてゾーンを組むわけだから、前半ほどにはリバウンドは取れない。
それを崩すのは、スバル。
2分、3分、4分には連続で、要所要所でミドルを決めていく。
44-16。
第四クォーターは、ソウヘイ・セイゴを投入。
二人とも、しっかりと得点。
4分でのプレーだったが、中央から突破→右サイドのスバルへ→ローポストのカツへ、という流れるようなパスワークが、きれいに決まった。
見事。
相手4番のスリーポイント2本などで、若干失点が嵩んだものの。
試合終了間際には、ジュンがブザービーターのスリーポイントを決めて、いい感じで試合終了。
59-29という、まず快勝。
<得点>
ノリ:2 ヨウスケ:12 スバル:16 ジュン:9 セイゴ:2 ソウヘイ:4 カツ:12 マサ:2
さて2試合目。
この試合が、正真正銘最後の試合ということになる。
相手は、全道ベスト4の、名門・江別。
相手にとって不足なし。
この、江別というチーム。
見た感じ、飛びぬけて高い選手もいないのだが。
とにかく、よく走る。
ラン&ガンチームだ。
中でも、14番と16番の二人が突出していて。
特に16番。
技術は一流、スピードは超一流。
それと、空中でのボディバランスがまた秀逸。多少無理な体勢からでも、スピードに乗ったジャンプから、空中で体勢を立て直してしっかりとゴールを決めてくる。
その二人を活かすために、チームのほかのメンバーもしっかりと走ってくる。
ディフェンスは、全面から当たってくるゾーンプレス。
厄介なチームだ。
第一クォーターから、点の取り合い。
先制はカツ。だがすかさず16番が取り返す。
又もカツが決め、さらにノリも続いて決める。
だがまた16番の連続ゴール。
そんな感じの、点の奪い合い。
13-12で、まずは互角の立ち上がり。
第二クォーターは、今度は14番が立ちふさがる。
ヨウスケ・スバルともこの日は調子がよく、しっかりとミドルを決めるのだが、14番にすき放題に切り裂かれ、流れをつかみきれない。
真駒内のスピードスターはジュンなわけだが、こちらも負けじと走り、しっかりと得点を重ねる。
だが、決めた後のカウンター等を防ぎきれないケースが目立つ。
ラスト1分の14番の2ゴールは、実にもったいなかった。
それでも、29-24と、わずかに差は開いた。
後半。
14番と16番がそろい、プレスが本格化してきた。
絶対にロングパスはダメ、という指示が監督から出てはいたのだが。
そもそもゾーンプレスという戦術は、相手にプレッシャーを与え続けて、冷静な判断力を奪っていくのもその特徴。
そのせいか、するなといわれたロングパスを出してスティールされたり、逃げるようなバックパスを狙われたりと、やってはいけないミスが目立ち始める。
そしてまた、スティールからの展開が速い速い。
16と14番のショータイムのようだ。
もちろん、真駒内もやられっぱないではいられない。
チームを救うのは、やはりスバルのミドルシュート。
このクォーターでの得点、10点中の8点をスバルがたたき出した。
39-37と、追い上げられての、最終クォーターへ。
開始早々、14番にフリースローを一本決められ、1点差。
が、すぐにスバルが得点し、3点差。
が、またも16番。
連続でやられて、ついに逆転を許してしまう。
ここで、ジュンがフリースローを得るのだが、2本とも落としてしまう。
そしてその後、14番・4番と得点され、差は最大の5点。
このまま離されてたまるかと、カツが意地でゴール。
さらに、スバルも追撃のゴールで、また1点差に詰め寄る。
が、4分に、スバルが痛恨の5ファウルで退場になってしまう。
そして16番のゴールで、再度3点差。
ジュンが追いすがり、またまた1点差・・・そしてラスト1分へ。
こんなところで、しっかりと決めてくる14&16番。
連続ポイント・・・痛い。
あきらめない真駒内は、ソウヘイが決めて、さらにジュンもゴールを決めたのだが、その時点で残り4秒では、どうしようもない。
あと1点が届かず、51-52で惜敗・・・。
<得点>
ノリ:4 ヨウスケ:6 スバル:18 ジュン:10 ソウヘイ:2 カツ:9 マサ:2
勝てなかったけど、いい試合だった。
ミスなども数えたらきりがないけど、それでもいいプレーもたくさんあったし、気持ちも入っていたし。
強豪チーム相手でもここまでやれる。
最後にそれが示せて、よかった。
6年生はみんな泣き崩れてたけど。
いいだろ。
たくさん泣いとけ。