中華の足跡・改

中国から帰り、北海道に暮らしつつ、台湾とつながる生活。

マジメな話からくだらないネタまで、国籍・ジャンル・多種多様。

いざ、情報発信~!


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朋子の動きは、実に素早い。

クラスでビデオを見たその翌日、配役を決めるための投票用紙を用意し、全員に配布した。用紙には登場人物の名前と簡単な説明が記載されていて、それぞれの役に誰がふさわしいと思うか、各自で記入する欄が設けられている。

たしかにこういうものは、印象が鮮やかに残っているうちに決めたほうがいいのだろう。

徹司はその用紙を眺めながら、さてどうしようかな――と考えた。

何か、役をやってみたいという想いは、一夜明けた今日はむしろ強くなっているような気がしていた。なにかがふっきれた、というのがより正確かもしれない。

いずれにしても、この用紙を見ながら徹司が考えていたことは、誰がどの役にふさわしいか、ではなく、自分がどの役をやってみたいか――これであった。

男の役は、全部で8人。

主人公の北条(ほうじょう)雷太(らいた)、その仲間の大岡騎(おおおかき)一郎(いちろう)遠山陣八(とおやまじんぱち)

自殺した生徒の担任として苦悩する熱血(?)教師の朝倉拓也。

拓也の同僚の小田切(おだぎり)先生、教頭の鍋島。

自殺した生徒・村上の父親、村上(けん)

そして村上の遺書を持っていると噂される生徒・池田永吉。

劇に出るとすれば、この中のどれかの役を選ばなければならない。

徹司は無意識に腕を組んだ。

――主人公はまずパスしておこう。とてもムリだ。でも出番が少ないのもちょっと……。主人公の仲間、というあたりがいいだろうか?すると騎一郎か陣八、か。それだったらどっちがいいかなぁ……うーん、頭脳派っぽい騎一郎のほうが――

「モモちゃん?」

突然頭上から声がして、徹司は慌てて顔をあげた。

「ずいぶん真剣に悩んでるのねぇ」

と、朋子はいたずらっぽく笑った。

自分がどの役をやりたいか悩んでた――というのもなんだか気恥ずかしくて、

「えーと……なんかね、もう始まるんだなって」

と、徹司は意味不明な言葉をつぶやいた。

朋子はフフっと笑って、

「あ、それでモモちゃん、コレの集計は任せるからね?」

と言って、手にした投票用紙をひらひらさせた。

「え、俺が?」

「うん。いいでしょ?」

「まあ、いいけど。そうだな、トッコに働かせてばっかりってのも悪いしな」

「ううん、あたしはいいの。好きでやってるんだから」

その言葉に嘘はないだろうし、自分の好きなことには骨惜しみしない気持ちもよくわかるのだが、全ての仕事を押し付けてしまうのはさすがに心苦しい。そもそも、こういう仕事こそが文化祭委員というものの存在意義でもあるのだ。

「じゃ、よろしくねー」

そういい残して、朋子は席を離れた。

それを見送った徹司は、再び用紙に視線を落とし、配役について思いをめぐらすのだった……。

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昨日はフレンドリーで西岡北と、今日は練習試合で羊が丘と。

どちらも、それほど力の差があるチームではなかったはずなのだが。

それでも、これだけの負けっぷり。

真駒内の成長の無さが浮き彫りになった二日間だった。


西岡北戦は、7-24。

羊が丘の一戦目が12-33、二戦目が17-44。

えらく差が開いた。


いまさらながらに、ホントに初歩のミスが多い。

パスミスにキャッチミス、トラベリングにダブルドリブル・・・。

困ったもんだ。


キャプテンのユウダイはまあまあいいパフォーマンスを見せてくれるけど、どうもガード陣が落ち込んでいる。

ボールが運べていない。

羊が丘の、それほど強烈でもないプレスに、いとも簡単に引っかかって自滅。

弱気になってさらにミスを増やしてもっと弱気になって・・・と、負のスパイラルだ。

ちょっと打つ手が見つからないぞ。

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「ちっくしょう、やっぱダメかよ」

ゲームセンターを出て、横石は大きくのびをしながら言った。

「ふ、まだまだだな」

余裕たっぷりに答えたのは古兼だ。徹司は無言で、やはり大きくのびをする。横石には大きく勝ち越したものの、最後の対戦で古兼に負けたのが悔しいのである。

(勝てる闘いだったんだがな)

駅方面へ歩を進めながら、考えていた。

(あそこで空中コンボをミスったのが痛かったな。最後も投げじゃなくて中段技にしとけばよかったぜ)

反省を続ける徹司だったが、

「……モモはどうすんの?」

横石からの問いかけで我に返った。

「あ、ゴメン聞いてなかった。何がどうするって?」

「いやあ、劇さ。モモは何やんのかなって。どうせ剛志は役者やるんだろ?」

「や、決め付けられてんのはなんか不満だけど、たぶんな」

「だって剛志は前からやりたがってたじゃねえか。モモも、なんかやりたそうに見えるけどな?」

「……ま、やってみたらおもしろいかもって気はするんだけどね。そういう横石は?」

「俺は……うーん、選ばれたらやってもいい、ってところだな」

そんな会話を交わしているうちに、駅前にたどりついた。

「ほんじゃ、また明日な」

「ああ、じゃね」

古兼と横石はまた電車に乗って帰るが、徹司は柏駅からは自転車である。別れをかわし、徹司は駐輪場の方へ歩き始めた。

(なんだかんだでみんな、演劇のことが気になってるみたいだな)

そのことが、なんだか徹司には嬉しかった。

こうやって徐々にみんなの意識が高まっていって、合唱祭のときのように最後には一つにまとまれたら、確かに高校生活の最後の想い出としては充分なものになるかもしれない。

なるほどね、と徹司は思った。こういうことを、トッコは望んでいたわけか?

そしてもちろん、やるからには結果もほしい。

文化祭における、演劇部門の最優秀賞――アカデミー賞。

獲得できたら、最高だろうな。

いや――とれたら、じゃなくて、取りに行かなくちゃ、な……。

徹司は考えるままにA組のアカデミー賞受賞を想像してみたのだが、その歓喜の輪の中心に自分の姿を思い浮かべてしまい、あわてて首を振ってその想像を消した。

そうしたあと、ふと思った――自分は何をそんなにあわてて否定したんだろうか?

駐輪場についたところで、徹司はいったん考え事をやめ、階段を登った。今日は確か3階に停めたはずだ。

びっしりと並んだ自転車の群れの中から、徹司は自分の黒い車体の自転車を探し出し、カギをさした。

駕籠にかばんを入れ、自転車を押しながらスロープを下る。

こういった行動は毎日のことだから、実のところ考え事をしながらでも無意識にできるので、わざわざ思考を止める必要もなかったのだが、徹司は何故だか先ほどの想像の続きを考えるのが怖かった――そう、怖かったのだ。

駐輪場を出たところで一度空を仰ぎ、軽く深呼吸して、自転車にまたがった。

俺は、やっぱり臆病なんだろうか――と、徹司は思った。

いつの頃からか、あまり目立たないように、浮き上がらないように……と、生きるようになっていた。

それはきっと、目立とうとしたって、人より抜きん出ようとしたって、自分には結局そんな能力も才能もない――とあきらめているからなのかもしれない。

あるいは、できもしないことをやって、結局失敗して、笑われることを恐れているのかもしれない。

徹司自身は、長くもないこれまでの人生で、そういった生き方に特に疑問を持ったことはなかった――が、全面的に肯定していたわけでもなかった。

そのような疑問を持つことを、無意識のうちに封印していたのかもしれなかった。

だが、今。

その疑問は、『演劇への挑戦』という形をとって、萌芽しつつある。

大袈裟にいうならば、徹司はまさに、未知の世界への扉へ手をかけようとしているのだった。

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横石は徹司と古兼を等分に見て、

「ちょうどよかったぜ。ちょっと柏でゲームやっていかねぇ?(しゅん)誘ったのに、行かねえってんだもん」

「いやあ俺、ゲーセンってあんまり好きじゃないから」

と、後藤が弁解するように言う。

横石はそんな後藤の肩をぽんとたたいて、笑った。

「まあ実は俊と行ってもしょうがないんだけどな」

そしてまた徹司たちを見て、続けた。

「ちょっとこの前、新しい連続技練習したからな。勝つぜ、今度は」

徹司は古兼と視線を交わして、軽く肩をすくめた。

「やれやれ、熱心なことで」

古兼が続けて、

「まあ、たぶん無駄だけどね」

と、挑発するような口調で断言する。

「んだと、コラ」

と横石はあっさりとその挑発に乗ってくる。

そこで後藤が、

「なに、何のゲーム?」

と口を挟んできた。

それに答えて解説を始めたのは横石だ。

「ファイティングバイパーズっていうやつで、3Dの格闘ゲームさ」

「3D?じゃあバーチャファイターみたいな感じかな?」

「ああ、よく似てる。なにしろ作ってるメーカー一緒だからな」

横石は解説を続けた。

「もともと剛志がやってるの見て、おもしろそうだからやってみたら、すっげえハマっちゃってさ。でも剛志はともかく、俺と同じ時期に始めたはずのモモもなんか上達早くて、あんま勝てねえんだよな」

横石が嘆いたように、徹司・古兼・横石はよくこのゲームで対戦するのだが、横石の勝率は明らかに悪い。

徹司に言わせれば、横石の戦法は単調で攻め方のパターンも少なく、そうそう負けやしねえよ、というところなのだが。

「というわけでさ、行こうぜ。徹司も剛志も、ヒマだろ?」

と、横石は再び誘いをかけてくる。

徹司にしても、決してこのゲームが嫌いではないし、横石の誘いに乗るのはやぶさかではないのだが、正直なところ今は古兼から話の続きが聞きたかった。

が、この場ではそうはいえない。

まあ、この先いくらでも話をする機会はある。

ちらりと古兼を見ると、どうやら古兼もその意を察したようだった。

古兼は軽く頷くと、えらそうに横石に告げた。

「よかろう、相手をしてやろう」

「けっ、大口叩けるのも今のうちだぜ」

柏駅で徹司らは後藤と別れ、電車を降りた。

柏駅周辺には、徹司の知る限りでも10を超える数のゲームセンターが存在している。徹司たちがよく行く場所はそのうちの一つで、「イルカ」の名で呼ばれるゲームセンターである。

入り口を入ってすぐのところに「ファイティングバイパーズ」の対戦台が置かれている。

ゲーム界において、こういった『対戦格闘』というジャンルのものは、近年目覚しく発展している。火付け役は、格闘ゲームの代名詞ともいえる「ストリートファイターⅡ」であろう。

一台のゲーム機をはさんで友人同士、あるいは見知らぬ人と対戦し、負ければその場で終了、勝った者のみがゲームを続行できるというシビアな世界だが、それゆえに多くのユーザーが強さを求めてゲームに没頭した。そして、上級者の間では、「どのように勝つか」や「かっこいい連続技」といったギャラリー受けを狙った要素も追及されるようになる。

さらには、対戦格闘物の進化と共に、数多くの専門用語が生まれ、また対戦時の暗黙のルールなども築かれていくのだった。

「お、空いてる空いてる」

と、横石がさっそく席に座り、50円を投入してゲームをスタートした。

横石がいつも使うキャラは、エレキギターで相手を殴ったり突いたりする、パンクロッカーキャラである。

「さ、かかってこいや」

「ほんじゃ、お先に」

と、古兼が向こう側の席に回り、50円を入れて『乱入』する。

徹司はのんびりと両替機に千円札を入れながら、二人の対戦を眺めた。

古兼は複数のキャラクターを使いこなすが、今回選択したのはスケボーを武器代わりに振り回すキャラである。

「Round1 Fight!」

戦闘が始まった。

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「あん?」

「これはマジの話だけど、女子の間ではモモけっこう人気あるらしいぞ」

「アホぬかせ。んなわけないだろうが」

そう簡単に信じるほど、徹司もお人よしではない。

「いやマジだって。俺の情報網を甘く見るなよ」

古兼はいやに自信たっぷりである。

徹司はうさんくさそうに顔をしかめた。

「お前の情報網なんざアテになるかい」

「ふ、甘いな。俺には彼女がいることを忘れるな」

ああそうだった、と、徹司は今さらながらに気がついた。

(そういや剛志のヤツ、彼女がいるんだっけか!どこのクラスの子だか忘れたけど……)

「納得したかね?」

「けっ、偉そうに」

悔しまぎれにつぶやくのが精一杯である。

「だいたい、お前の彼女は俺のこと知らないだろうが」

「直接には、な」

古兼は余裕である。

「でもウチのクラスの女子とも知り合い多いし、向こうのクラスにもモモのこと知ってる子も多いからね」

確かに女の子のネットワークはすごいからなぁ、と、徹司は思った。

「それはわかったよ。で、なんでそこに俺の話が出てくるんだ?」

「何でだと思う?」

「知るかいそんなこと!」

――剛志のやろう、完全に遊んでやがる。

「知りたいかね?」

知りたくもねえや――と言いかけて、徹司は言葉に詰まった。

知らず知らずのうちに、興味が湧いてきたようだった。

もしも、古兼の話が真実(ほんとう)なら――

そう思うと、徹司はわずかに心が騒いだ。

そんな徹司の心の動きを読んだように、古兼は小悪魔めいた笑みを浮かべている。

(ちくしょうめ!完全に剛志の術中にハメられたぜ)

徹司は胸のうちで嘆いた。つくづく、話術の巧みな男である。

徹司はため息をついて、両手を上げた。

「わかったわかった、降参するよ。教えてくれ」

「そうそう、人間素直が一番」

どの口が素直などという言葉を吐きやがる、と徹司は毒づきたかったが、また話が脇道にそれそうだったので、そのセリフは飲み込んだ。

二人は、階段を上りきり、ホームに出た。

長く電車を利用していると、いつも乗り降りする場所というのが習慣的に決まってくる。徹司は普段、東側(下り方面)の三両目付近で乗り降りしているが、特に理由があるわけでもない。

この時もいつもと同じように東側へ歩いていくと、

「おう徹司、剛志!」

と、二人を呼ぶ声がした。

徹司が声のしたほうに目を向けると、ホームのベンチに座っていた横石と後藤が目に入った。横石も後藤も、やはり電車の乗る方向は同じなのである。

声をかけたのは横石だ。

「なんだお前ら、先に帰っちゃったのかと思ったぜ」

「悪いね、ゆっくり歩いてきたんでね」

そういいながら、徹司と古兼はのんびりと横石たちに近づいていった。

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その日の帰り道。

校門を出てしばらく、徹司と古兼はいつもどおり他愛のない会話をしながら駅へ向かっていた。この日も、夏の到来を思わせる陽気である。

「なあモモ、前から気になってたんだけどさ」

「ん?」

古兼はいつもと変わらない調子で徹司に話しかけてきた。

「モモはアレか、つまり栗橋さんのコトが好きなわけか?」

「な……」

突然の言葉に、徹司は絶句した。肯定するべきか否定するべきか、とっさに判断がつかない。

逡巡する徹司を見て、古兼はにやりと笑った。

「やっぱな、そうかそうか」

「いやこらちょっと待て、何も言ってないぞ」

徹司は急いで言ったのだが、

「じゃあ違うのか?」

「……」

違う、とも言い切れない。

「……なんでそう思った?」

苦し紛れに訊いてみる。

古兼は軽く肩をすくめて、

「見りゃわかるさ」

と、あっさり言い切った。

「なんか今の言い方、上山みたいだぞ」

「あ、やっぱそう思った?俺も言ってから気がついた」

二人は目を見合わせて、ニヤッとした。

徹司はすぐに視線をはずし、正面を見た。

「……正直言って、俺自身にもよくわからないんだよな」

古兼は今度は黙って聞いている。

「確かに気になるといえば気になるんだけどさ」

「まあ普通にかわいいからな、あの子は」

古兼が半ば独り言のように言った。

同意するのもなんだか変だと思ったので、徹司は黙って視線を泳がせた。

いつの間にか駅前まで来ていて、ロッテリアの看板が目についた。シェーキ半額セールなどをやっているようだったが、徹司は普段ロッテリアには入らないので、さして興味も湧かない。

ロッテリアの前の信号を渡ると、新松戸駅の改札口である。徹司は右のポケットから定期を取り出して、改札を通った。

古兼も、家は同じ方面である。

その古兼は定期をしまうと、やおら徹司の方を向いて、

「んで、どうすんの?」

と訊いてきた。

「どうするって……何がだ?」

「決まってんじゃん。告白とかしないの?」

「まだよくわからねえって言ってるだろうに。第一、向こうがオーケーするとも思えないしな」

弱気なセリフだが、謙遜ではなく本心である。

自分は、女の子からモテるタイプではない、と、徹司は結論付けている。無論それは、これまでの数々の経験の中から自分自身で導き出した勝手な結論に過ぎない。

だが現実はその結論を裏付けるかのごとく、徹司はこれまで女の子に告白されたこともなければ、バレンタインの義理チョコすらもらったこともない。

だが、

「そうとも限らないぜ」

と、古兼は真顔で言う。

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昨日の春季大会の続き。

2回戦で惨敗はしたものの、一応1回戦は勝ったので、今日も試合が組まれている。

相手は藻岩北。

やっぱり、今の真駒内にはどうしたって歯が立たない相手である。

どれほど少ない失点で抑えられるか、或いは昨日の敗戦から何を学んだかを見せる場、という試合である。


まず結果からいうと、

1Q:6-15

2Q:1-18

3Q:4-24

4Q:4-16


15-73という、またも大敗。


第一クォーターがなんとなくマシなように見えるのは、相手の4番が出ていなかったからである。

第三クォーターのひどさは、途中でいつものように完全に心が折れて崩壊したから、である。

4,5分の2分間で、14点取られている。

完全に逃げに入り、スティールされて失点の高速リピート。

ああなるともうどうしようもない。


<得点>

ユウダイ:6 シュウヤ:2 タイキ:2 ハヤト:1 アキヒト:2 ツバサ:2


得点自体は、ごくわずかずつではあるが、増加傾向にある。

特に、ユウダイは動きがよくなってきた。

フリースローは、今日は全般入らず。

全員で6本打って、1点のみ。

その辺は相変わらずか。

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とにかく今は、『レインディア・エクスプレス』である。せっかくの高揚感をこのまま散らすのは惜しい。

そう思っていると、当の朋子が徹司の方に歩いてきた。

「どうだった、モモちゃん?」

「いやあ、すごいおもしろかったよ」

と、徹司は素直に答えた。

「そうでしょ。やりたくなった?」

朋子は、徹司の顔をのぞきこむように言った。

徹司はにやっと笑って、

「ああ、すっかり魅了されちまったよ」

「やっぱね!モモちゃんならそうなると思ったよ」

徹司と朋子は顔を見合わせて、あははと笑った。

そこへ、古兼がとことことやってきた。

「や、なんだモモ、もう立候補したのか?はやいなぁ」

「いやいやしてないって。(つよ)()こそどうなんだよ?やりたがってたろ?」

「まあそうなんだけどな。どの役が一番俺の魅力を引き出せるか、検討中なのさ」

徹司はあえて黙殺することにした。

「トッコは?もうやりたいのとか決まってんの?」

「そうねぇ……ナオおばあちゃんとか、おもしろそうかなって思ってるんだけど」

「へぇ。さすがに難しそうなのを選ぶねえ」

「モモちゃんはどう?何かやりたい役とか、もうあるの?」

徹司はあわてて手を左右に振った。

「いやいや、全然、まだ」

おもしろそうに徹司をみていた朋子は、

「モモちゃん、案外演技うまそうだけどね」

と言って、賛同を求めるように傍らの古兼を見た。

その古兼はにやりと笑って、

「さ、どうかねぇ」

と、もったいぶる。

どことなく韜晦癖(とうかいへき)のありそうなこの男は、なかなか本音を出さない。

その古兼は、悪童のような表情のまま、徹司の横に視線を転じて、言った。

「栗橋さんはどう思う?」

ぎょっとして、徹司はあわてて横を向いた。

いつの間にか、栗橋涼子が隣に来ていたのだった。

涼子は、人差し指をおとがいにあてて、ちょっと考えて言った。

「うん、モモちゃんって何でも器用にこなせそうだもんね。セリフなんかもすぐ覚えそうだし」

朋子もすかさず、

「でしょ?あたしもそう思うのよね」

と、同意した。

徹司はといえば、軽口を返すこともできず、

「え、いや、そんなことないよ」

などと、まったく芸のない返事をするので精一杯だった。

突然の涼子の登場で、いささかペースを乱されてしまったようなのだが、そんな自分自身がなんだか情けない。にやにやと徹司をながめる古兼がさらに腹立たしい。

そんな徹司の内心など知らず、涼子と朋子の会話は続く。

「それにやっぱり、モモちゃんは声がすごくいいと思うの」

「あ、涼ちゃんもそう思う?」

「うん。低くて、よく通るし」

「話し方も落ち着いてるしね」

真正面からの賛辞が続き、徹司は表情の選択に困った。昔から、誉められ慣れていないのである。まして同年代の女の子からの誉め言葉など、ほとんど聞いた覚えがない。

恥ずかしいような、くすぐったいような気持ちだったが、それが意外に気持ちよくもあった。だが、なんだか顔が少し赤くなっているような気がして、仕方ないので、少しうつむいて後頭部の辺りを左手でかいていた。

「ほらモモちゃん、涼ちゃんもこういってるんだし、がんばらないとね!」

と、朋子は上機嫌だ。

徹司は思わず顔を上げて苦笑した。

「いや、そりゃがんばるけどさ……決まったら、ね」

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ミニバスの春季大会が始まった。

どうしようもない戦力差というものが存在する以上、優勝したいとか全市に出場したいとか、そういう希望は正直なところ皆無。

とりあえずは来年に向けて、どれだけ内容のある試合ができるかどうか、である。


それでも、一回戦の相手が澄川南となれば、負けるわけには行かない勝負となる。

Aブロック内では、数少ない対等に戦える相手なのだ。


澄川南はもともと10人未満でオープン扱いのチームだったのだが、どうやら新入団員が加わったらしく、オープンではなくなったらしい。

ただその分、その新入団員も試合で使わざるを得ないので、トータルのチーム力はやや低下しているようだ。

1人だけ、速くてそこそこ大きい4番を止められるかどうかがポイントである。


第一クォーターは、シュウヤ・リオ・ムウ・タイキ・アキヒトでスタート。

開始早々、シュウヤがドライブからファウルをもらうも、フリースローは2本ともハズレ。

相手の4番に逆に先制点を許してしまう。

が、その後タイキがミドルを決めて同点。

だが、相手のデカイ5番やら8番を、全く締め出さないディフェンス陣のせいで、簡単にリバウンドを奪われ失点を重ねる。

相手はファウルが多く、度々シュウヤが突破してフリースローを得て、ちょこちょこ点を重ねるも、失点のペースがそれを上回り、6-15と出遅れた。


第二クォーターはユウダイ・オカ・ユウスケ・ハヤト・ツバサ。

ユウダイが、久々にキャプテンらしく大奮闘。

リバウンドもしっかりとるし、オフェンスでもいい動きを見せて得点を奪う。

相手はディフェンスは非常に荒く、3分の時点で4ファウル。

関係ないところでファウルをもらってフリースローになり、そして今日は全般にフリースローがいつもよりも成功していた。

オカやユウスケももらったフリースローをしっかりときめて、3分の時点で同点に追いつく。

その後も順調に得点を重ね、このクォーターは相手をシャットアウトし、25-15と試合をひっくり返した。


後半は、ユウダイ・シュウヤ・アキヒト・ハヤト・ツバサで勝負。

相手4番にはシュウヤが必死につき、カバーリングもそこそこ機能して、失点を最小にとどめる。

一方でユウダイは好調のままシュートを決めていき、得点差を広げて33-19。


第四クォーターも同じメンバーでスタートしたが、3分の時点でメンバーチェンジ。

シュウヤとアキヒトを下げて、オカとトモヤを投入。

そのせいか、終盤に相手4番に連続ゴールを許してしまい、やや得点差を詰められたものの、40-30と逃げ切った。

いやあなんだか、久しぶりにまともな勝利を見れたような気がする。


<得点>

ユウダイ:21 シュウヤ:5 オカ:2 ユウスケ:2 タイキ:4 ハヤト:6


一回戦を突破したので、続いて二回戦・・・なのだが。

相手は、現Aブロック王者の月寒。

何をどうしたって、勝てる相手ではない。


当然、試合も予想通り一方的な展開。

描写も何も、あったもんじゃない。

1Q:4-25

2Q:2-22

3Q:2-24

4Q:4-15


この数字でも、相手は本気ではない。

3Qの途中までは、オールコートのゾーンプレスを仕掛けてきて、それをまったく敗れずに連続失点という展開があったのだが、これじゃ練習にならないと思ったのか、或いはかわいそうになったのか、ハーフまでディフェンスが下がった。

あのままオールコートプレスが続いていたらどうなっていたか・・・。

そして4Qは、主力が何人かベンチに下がった。

そういう要因がなければ、ゆうに100点は超えてただろうな、と。


<得点>

ユウダイ:2 シュウヤ:4 ユウスケ:2 タイキ:2 アキヒト:2


やっぱり、格上とやると全く試合にならない。

勝てないのはわかってるから、もうちょっと根性見せて抵抗してもらえないもんかなぁ・・・。

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4年に一度の祭典が、開催。

オリンピックよりは、個人的には楽しめるイベントではある。

ワールドカップ。


サッカーは、好きである。

ただし、観戦量も情報量も、野球と比べると非常に少ないのは致し方ないところ。

自分でもちょいちょいボールを蹴ってはいるから、その分だけ多少は楽しみも増えるかもしれないが、各国のチーム事情等に関してはごく一般的な知識しか持ち合わせていない。

なので、とりたててこだわりは無いのだが。

なんとなく・・・程度で、スペインのファンではある。

いや、ファンというよりも、ひいきというべきか。

2002年の頃、友人連中とゲームのウィニングイレブンで随分と遊んだものだが、だんだんとよく使うチームが絞られてくるわけで、なんだか俺はスペインに落ち着いた。

その頃の選手は、ラウールやモリエンテス、イエロ、カシージャスなどだったか。

一番やりあった友達はよくオランダを使ってて、クライファート、ファンニステルローイ、ダーヴィッツ、セードルフなんかがいたような。

ドイツをよく使うヤツもいたな。カーンが吼えてた時代だ。

8年たつと、代表選手も様変わりするもんだ。


そんなわけなので、とりあえず今回もスペインの優勝を希望しつつ、観戦予定。

深夜枠の試合を見るか否か・・・そのときの体力次第か・・・?

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