情報操作が起こりうる様々なケースを網羅的に紹介する。

第一章では情報操作の定義と、「説得」における様々な意見変化要因を紹介する。洗脳やサブリミナルについても言及する。

第二章では政治権力が情報操作してきた歴史を紹介する。シーザー、日本、キリスト教、ナポレオン、ナチスなど。

第三章では政治とマスメディア・報道との関係を議論する。選挙や戦争における報道のあり方や影響について。

第四章ではマスメディアの「やらせ」や人権侵害について。新興宗教へも話が及ぶ。

第五章では広告とその内容について。

目次
 第一章 情報を操作する、情報で操作する
 第二章 情報操作の歴史
 第三章 政治と情報操作
 第四章 日常生活に忍び寄る情報操作
 第五章 経済情報の操作

様々な面から情報操作を捉えている。あらゆるコミュニケーションは何らかの情報操作を含んでいるといえるだろう。

一般的なトピックやキーワードを紹介するに留まっているのが惜しい。もっと掘り下げて、どのように意図して情報操作を行うのか、どのように見破るべきなのか、などを展開してほしいところだ。
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