飛び降り自殺、未遂。

私は幸せだった！

もう私を傷付ける者から開放された！

皆に責められながら十字架を背負って生きてくれ！

けど、アイツはまた泣き落としで、直ぐに女を見つけるかしら・・・・

・・・ららみ・・・ららみ・・・

「ららみ！」

まだ、嫌な声が聞こえる！　もう離れたいのに・・・！

意識が戻って私は愕然とした！

目の前には旦那が私の顔を覗き込んでいた！

私は「・・・やっぱり２階からでは死ねなかったんだ！」と呟いた！

旦那は「２階からでも死ぬ時は死ぬさ！」

・・・そうか、今は死ぬ時では無かったのね！

旦那が私を起き上がらそうと手を貸して来た！

要らない！　その手を払いのける！

立ち上がった！

　崩れ落ちた！

足から落ちて頭を打ったのだろうか？

見た目の怪我は無いものの、両足にはかなりのダメージがあり立てなかった！

這って家に入った！

旦那が知り合いの病院へ電話を入れ、病院に連れて行かれた！


両足にシップをし、生活は四つん這いで歩く日々だった！

旦那の仕事の勉強会の日がやって来た！

旦那は講師でもあった！

普通なら勉強会の後は、皆で食事をして飲み会に突入して、そこで泊まる！

私は当然、出席できない！

その日は、入籍記念日だった！


夕食に旦那から、出前の１品が届けられた！

そして旦那は、体の不自由な私を置いて出掛けたきり帰らなかった！

テレビドラマのように、天井から私が私を見ている！

怪我をして、入籍記念日に出前を１人で食べる女！

ポツン！


これ以上の惨めな姿があるであろうか？


まだ自殺の可能性のある嫁を残して泊まるなんて！

その旦那の性格が理解できなかった！


この日の屈辱・・・

ぶつけようの無い怒りと深い悲しみ・・・

今も忘れる事は出来ないでいる！