6度目の台湾旅行 2014年7月3日~5日 2日目 その3 客家の町へ | J'aime・・・

J'aime・・・

私の好きな台湾、五月天、そして宝塚。
好きなものに囲まれた日常の出来事を書き留めていきます。

 YuさんM君親子に連れられて北埔散策が始まります。北埔は、台湾で最も古い客家の味わいを色濃く残す町です。

 まず訪れたのは「天水堂」1832年に建立された北埔最大の三合院形式家屋で、北埔開拓のリーダー姜秀鑾の住まいでした。現在も人が住んでるので、中には入れません。遠くから写真を撮りました。
天水堂 豆知識三合院形式とは…中庭を囲んで母屋の前方左右に脇部屋を付設した中国の代表的住居形式。

 次に訪れたのは、「金廣福公館」「天水堂」から歩いてすぐでした。1835年建立。漢人の武装開墾行政中心の役割を担った場所。軍事、商業、宗教の中心地。公館の名につけられた吉祥の意味、廣」広東福建の意味です。
「金廣福公館」 「金廣福公館」1級古跡に指定されてます。
「金廣福公館」 建物の高さは低いです。昔の人は小さかったのでしょうね。

 地図を見ながら説明してくれる玉靑さん 「金廣福公館」近くにある地図に沿って、私の行きたい場所を説明してくれるYuさん。英会話でコミュニケーションです。あぁ、台湾華語か台湾語が話せない自分が悔しい。Yuさんが持ってるメモは、私が出発前に作った北埔の資料です。
 

北埔の地図

 

 

 北埔中心地の地図も風情あります。北埔老街の周辺1kmの範囲内には、1級古跡や3級古跡に指定された建造物がたくさんあります。いにしえの雰囲気がタイムスリップした雰囲気にもなります。
 
 井戸 古い井戸には蓋がされてます。

 この町は、とても小さいので、Yuは至る所で知り合いに会います。私を日本から来たと紹介してくれてるようで、皆が「こんにちは」と片言の日本語や中国語で話しかけてくれます。Yuの同級生は、郵便配達員で、郵便物の受け取とサインも立ち話の中で済ませちゃいました。ほのぼのです。
 
 さて、Yuさん小M君にも予定があるだろうから、ここまで案内してくれたことに感謝とお礼を述べました。でも、Yuさんは、「私たちは大丈夫だから」と、ずっと一緒にいてくれることになりました。びっくりしましたが、その Hospitality にとても感動し、ありがたく甘えることにしました。そんなやり取りをしている時に通りかかったのが「水井茶堂」という擂茶(Lei-Cha日本茶2のお店です。
水井茶堂 

 擂茶(Lei-Cha日本茶2に挑戦して見たかったのですが、お店は週末のみのオープンで、訪れた日は金曜日だったのでお店はお休みでした。Tさんは、「擂茶(Lei-Cha)体験したい?飲みたい?ここは、私の友達の店だから、聞いてみる」といって店内に入ってゆきました。
 水井茶堂   お休みのお店に掛け合ってくれるYuさん。ウソでしょーーーーっ!ありえない!!日本でなら、初対面の観光客のためにここまでしますか?「オ・モ・テ・ナ・シ」を売りに東京五輪の誘致に成功した我が国でもありえません。台湾よ、なんて優しい国なんでしょう。ありがたいというか、私は胸が詰まって泣きそうです嬉

 Yuさん小M君のお蔭で、お友達の店主さんも快諾してくれました。水井茶堂」って、有名ですよね。こんな貴重な場所で擂茶(Lei-Cha)体験日本茶2できるなんてとても嬉しいです。Yuさん非常感謝です。台湾華語や台湾語での最上級での感謝を表わす言葉ってどういえばよいのでしょうか?ご存知の方、教えて下さい。

ちょっとここで擂茶(Lei-Cha)のお勉強です
 擂茶(Lei-Cha)とは日本茶2…。擂茶は宋代から始まったという説もありますが、三国時代 から始まった説が正しいようです。三国時代、蜀の名将:張飛が率いる大軍が武陵(現在の湖南)を攻める時、大軍が疫病に悩まされ、とて も戦える状態ではありませんでした。そんな状況の中でも、軍隊は 地元の人に被害を加える事が全くなかったため、民は非常に感謝し、地元の名医が門外不出 の処方を張飛に献上しました。それが擂茶日本茶2であり、飲んだ大 軍が元気になったそうです。その後、擂茶作り方が武陵を始め、客家の間で広がり、 現代まで伝えられて来ました。  客家人が台湾に渡ることで、台湾でも引き継がれているのです。
  擂茶の「擂」は「研磨」の意味で、擂り潰してから飲むお茶のことです。 擂茶に使う擂り鉢は「擂盆」で、直径35センチから40センチぐらいの お盆(陶器)で、棒の「擂棍」は茶樹などの無毒、無味の木で作り、長 さは50センチから1メートル50センチぐらいの長い棒まであります。
  擂茶の主要材料(原料)は生茶、大豆、花豆、小豆、えんどう豆、緑豆、ハト麦、カラス麦、白ゴマ、黒ゴマ、あわ、黒米、ソバなどです。こららがすべて粉状になるまで擂り潰します。  

 さて、私の擂茶(Lei-Cha)体験の始まりです。Yuさん小M君と一緒に開始です!
開始吧!!
水井茶堂で擂茶に挑戦 今回の擂茶はピーナッツ、黒ゴマ、白ゴマ、豆類、台湾産緑茶等々です。擂り潰すための長い棒「擂棍」は、グァバの木だそうです。Yuさんに教えてもらいました。

  水井茶堂で擂茶に挑戦 さぁ擂り潰しの始まりです


水井茶堂で擂茶に挑戦 小M君、加油~ 手前のお茶は、この辺りで採れる東方美人茶です。お店の方から差し入れに頂きました。冷たくてとても美味しかったです。英国紅茶の趣を感じるお茶です。北埔はお茶の産地でも有名なのです。

 
 玉靑さんと息子さん 小M君Yuさんも擂ります。
加油~

Kei &Shinziくん  私も加油~ 

 水井茶堂で擂茶に挑戦 この状態でもOKはでません。白ゴマのツブブツブが残ってるでしょ。コレ、ダメなんです。ピーナッツ、白ゴマ、黒ゴマを使ってるせいか、油分でねっとりしてきました。どんなお茶が出来るのか想像できません。「擂盆」に注目です。日本のすり鉢との違い、分かりますか?お茶を注ぎやすいようにすり鉢の一部がへこんでます。よく見てね。ホラ、分かるでしょ!。

 そして、30分くらい擂りつづけて完成しました。お店の方が擂ると5~10分くらいで完成するそうです。さすがプロは違います。擂りあがったお茶にお湯を注ぎ、ポン菓子みたいなお米を入れます。すると・・・・これ↓ 完成です。
水井茶堂で擂茶 
 水井茶堂で擂茶 
 これ、メチャクチャ美味しいです。
好喝~好喝~好喝~
 玉靑さんとShinzi 
  Yuさん  小M君辛苦了~     
 私、このお茶が本当に気に入りました。擂ったピーナッツや豆類の甘さもでて何とも言えない風味と香りです。北埔へ行く機会があれば、ぜひ挑戦してください。この「水井茶堂」以外でも北埔老街には擂茶体験の出来るお店はあります。台北市内にも擂茶のお店はありますが、体験できるかどうかは分かりません。ぜひ客家の町で、伝統の擂茶体験をお勧めします。

 楽しい擂茶体験のあと、ふたりの案内で北埔散策は続きます。
北埔慈天宮 
 「北埔慈天宮」です。第3級古跡に指定されています。観世音菩薩を奉ったお宮。観音様は、あらゆる姿に変身し、あまねく民衆を救済するといわれ、人々の信仰の中心になっています。北埔を開拓した、広東省 出身の姜氏が、大陸から観音菩薩を迎え、小さな廟に祀りました。 当時は原住民との 争いもあり、開拓民の平安と、開拓が順調に進むことを願ったそうです。

 宮内の彫刻細工も立派です。
北埔慈天宮 
 北埔慈天宮 
 北埔慈天宮 Yuさんは、北埔慈天宮」で願ったお祈りが叶ったそうです。それは法国留學フランスフランス留学だそうです。(そういえば、私にフランス人か?と問いかけてくれたことから始まったこの関係。やはり私のヒアリングはあってたのかな?イヤ、そんなことはない。ノーメイクの私は300%アジア人だしな…)Yuさんは、「あなたも何か願いなさい。叶うわよ」と勧めてくれました。例の如く、欲張りにアレコレお願いしてきました。ふふふ~、叶うと良いな~北埔慈天宮」の観世音菩薩様、お願いしましたよ!!


雨が降ってきました。Yuさんの後ろ姿は優しいです。でも、ちょっとお疲れかな?私のために申し訳ないです。辛苦了です。背負ってるバック、素敵ですよね。頂いた名刺には、「天然服飾+手作生活小物」と書いてます。HANDMAIDEのお仕事されてるようです。手作り鞄のようです。ちょっと欲しくなりました。
 北埔散策 

こんな路地には雨降りが似合います。老街を離れると、本当に静かな町です。住むように旅したい」という私の旅は、こんな路地を歩くことなんです。
 北埔散策 
歴史を感じる構えです。どんな人が、どんな人生をここで生きたのでしょうか?年年歳歳人変われど、変わらずに人を見つめているものもあるのですね。
 北埔散策 

これは、建築中のYuさんの新居ですおうち小M君のお部屋もあり完成を楽しみにしてるそうですよ。T先生的丈夫是建築師 (Yuさんのご主人様は建築師です)来年の夏には完成だそうですが、急ぎの仕事が入ると、Yuさんの新居の建築が中止されるそうです。微笑ましいお話です。
 玉靑さんの新居
 

隆源餅行 行きたかったお店「 隆源餅行 北埔で1871年創業の中華菓子の老舗。蕃薯餅芋仔餅擂茶餅綠豆餅竹塹餅鳳梨酥客式喜餅などを販売しています。擂茶餅や竹塹餅、客式喜餅は新竹ならではのお菓子。ここのお店のお姉さんとYuさんもお友達です。全て試食させてくれました。もうお腹一杯です。印象的だったのは「竹塹餅」。ビーフパイの味がしました。
 私と小M君はすっかり仲良しです。私が品定めしてたらお店の名刺やお品書きを持ってきてくれました。そして、散策の時は、ミントの葉を見つけて「發出好的香味兒 ミント いい香りだよ」とプレゼントしてくれましたミント。あ~~、心底嬉しいってこんな気持ちなんですね。本当に心が洗われる素敵な香りですミント他是坦率好的孩子。(彼は素直でとてもいい子です)

 お土産に買いました。「竹塹餅」 「鳳梨酥」です。
 
 

隆源餅行で買い物 小Mがくれた「隆源餅行」の名刺、大事に取ってあります。旅の良い思い出です。


擂茶が買いたいとリクエストしました日本茶2Yuさんが案内してくれたのはこのお店です。
北埔39號擂茶 「北埔39號擂茶」日本茶2。ここでも試飲の嵐です。ノーマルなタイプが一番おいしかったです。私は杏仁が好きなのですが、杏仁テイストはイマイチでした。

 ノーマルなタイプと「元気」テイスト。「元気」テイストはこれを飲むと元気が出るそうです。私は、まだ飲んでませんが、飲んだらレポしますね。


「北埔39號擂茶」の通りを挟んだ向かい側の店にいたうさぎうさぎ兔子在 ! ぴょおん うさぎいるよ!」小M君が連れて行ってくれました。對他的親切的心表示感謝  彼のHospitality に感謝です。
Shinzi君

 さて、時間は17時を過ぎてます夕暮れ。お別れの時間が近づきました。とても淋しいです。バスの乗り場まで一緒に来てくれて、私がバスに乗り込むまでずっと一緒にいてくれました。バスの中から手がちぎれそうにバイバイしました。あ~淋しいです。ふとしたことが縁で知り合った日本人の私にこんなに親切にしてくれたYuさん小M君。本当に感謝しています。なぜ、台湾の人たちはこんなに親切なんでしょうか?物質やお金ではなく、大切なもので心が満たされているのだと思います。時の流れが穏やかで、人々の心も温柔な台湾。好きにならずにいられません。
本当に感謝しています。ありがとう。
 Yu先生…
 你和兒子先生的熱情,不忘記。能了極好的回憶。
 請求我們的友情今後持續。怎麼著請多關照。這次,我引導神戶,大阪,奈良,京都。
 請與可愛的兒子一起來到日本。
 祝健康、幸福、成功。
 友:Kei

 Yuさんとはメールのやり取りをしています。今回の画像もYuさんから送られたものが含まれてます。日本が好きで日本語を勉強しているYuさん。いつか小M君と日本に来てくれるそうです。その日が近いのか遠いのか分かりません。でも、また会える予感があります。その日を楽しみに友情を育ててゆきたいです。
我們必定再能遇見。相信當天期待著。
 


 私を載せたバスは、竹東に戻りました。そして再びバスを乗り換え、新竹を目指します。続きは、また次回に…。