「星降る街角」、「よせばいいのに」などのヒット曲で知られる、ムード歌謡グループ「敏いとうとハッピー&ブルー」のリーダー、敏いとう氏(70)が24日、今夏の参院選に国民新党から立候補する意思を表明した。比例代表での出馬だという。25日に、都内の党本部で会見を行い、正式表明する。

 全日本プロレスの西村修氏に続いて、国民新党から、話題を集めそうな候補が登場した。「敏いとうとハッピー&ブルー」のリーダーだ。敏さんは、この日、報道各社あてのファクスで「突然ですが、参議院選への出馬表明をいたします」と宣言した。

 “ムード歌謡の帝王”と政界は縁がなさそうだが、実は政治家への志向は歌手になる前から持っていたという。出身地の熊本県に「票固めの打ち合わせ」に行っていた敏さんは、この日夕、帰京し取材に応じた。「デビュー前に政治家になろうと思って、熊本から衆議院に立候補しようとしたんです」。同じ熊本県出身で、労相、農水相、防衛庁長官を歴任した故・松野頼三氏と親交があり、その縁で政治、社会情勢への関心は高かった。当時は経験を積むよう松野氏に諭され立候補しなかったが、芸能活動を経て、今回、ついに出馬の運びとなった。

 「詳しいことは(25日の)出馬会見で言います」としたが「経験豊富な高齢者によるシンクタンクを作り、企業を元気にしたい」「壁を取り払い、国民ひとりひとりの政治参加を」など“政策”の一端を明かした。半年前から、国民新党代表の亀井静香金融・郵政改革相とは何度も会い、考えを伝えているという。「全国区(比例代表)です」。同党側関係者も「亀井代表と会って、話をして“この人ならば”と代表が判断されたと思う」と話した。

 「自分は中身がないような候補じゃない」と、ただのタレント候補ではないことを強調した敏さん。混迷する政治情勢に一石を投じるような“ヒット”を飛ばせるか。まずは会見に注目だ。

 ◆敏 いとう(とし・いとう)本名・伊藤敏。1940年1月3日、熊本県出身。70歳。青学大経済学部、日大獣医学部卒。獣医師として作曲家・遠藤実氏のペットを診察したのをきっかけに、芸能界へ。71年に「敏いとうとハッピー&ブルー」を結成。「わたし祈ってます」「星降る街角」「よせばいいのに」などの曲が大ヒットする。91年に一時休業するが、97年に再結成。08年には、元メンバーが性転換し話題に。現在もディナーショーや、懐メロ番組出演を中心に芸能活動中。


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