海街diary( 2回目 ) | 今日も映画馬鹿。

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というワケで・・・



海街diary



 2回目を観て来ました。











何故だか日劇の大スクリーンで無性に観たくなって

日劇東宝( 現TOHOシネマズ日劇2 )で観て来ました。





ジックリ落ち着いて観ることが出来て

また更にこの映画の素晴らしさを実感しました。





四姉妹役の四女優みなさん

それぞれにエポックメーキングな作品であることは間違いありません。

しかし自分の長澤まさみ嬢フリークの贔屓目を踏まえても

広瀬すずさんの輝きは眩し過ぎました。



実は、本作を観るまで広瀬すずさんに余り良い印象を持っていませんでした。

映画ファンとしては、先にデビューしメジャーからインディーズ系まで出演して

既に映画で実績があった実姉の広瀬アリスさんにどうしても肩入れしてしまっていたからです。

ご本人たちは至って仲の良い姉妹の様ですが、

端から見てるとアレヨアレヨとと云う間に後出の妹が追い抜いてしまったと云う・・・



しかし、「 海街diary 」の撮影がスタートした時は、

まだ広瀬すずさんは、ほぼ無名のブレーク前であり

是枝監督は、とあるインタビューで

「ブカブカの制服を来た女の子がやって来た 」と云う様な第一印象を語っていて

彼女の勘の良さを見抜いた監督は敢えて脚本は読ませず

撮影現場で直前に台詞を与えながらアノ感性の演技を引き出していったそうです。



今となっては、飛ぶ鳥を落とす勢いの人気者になりましたが、

映画女優としての “ 広瀬すず ” と云う珠玉の逸材を

いち早く見い出したのは是枝裕和監督だった訳です。



考えてみれば本名と役名が同じ “ すず ” なこと自体、

映画の神が舞い降りた的な運命が役を引き寄せたと云うことなのでしょう。
































この作品には、法要のシーンが三度も登場します。

それだけ人間の死に即した構成において

最も死を身近に体現しているのが広瀬すずさんの役柄であり

早くに母親を亡くし、そして父の最期も看取り

山形で全く血の繋がらない家族の中で肩身の狭い事実上の天涯孤独に陥る間際に

父の葬儀にやって来た初めて会う三人の義姉。

看護師として常に人の死に寄り添っている綾瀬はるかさん扮する長女の幸が、

疎遠ながらも父の最期に真摯に寄り添ってくれていた義妹の心情を瞬時に察し

唐突な様でいて揺るぎの無い確信的な決断のもと

義妹すずを三姉妹が暮らす鎌倉へ呼び寄せます。



常にギコチナサを漂わせつつも運命的に始まった四姉妹の生活。

しかし偽りの無い底にある血筋の家族愛が、

鎌倉の豊かな四季を通して育んで行く一年間の月日の愛おしさは計り知れません。

あくまでも控え目ながら彼女たちに関わる人々の優しさも憂いに満ちています。

ともすれば骨肉の争いにも成り得る状況設定を牽制して

押し付けがましく無い豊かな人間ドラマとして成就させた

現日本映画においてオリジナルストーリーでも勝負出来る

映画作家是枝裕和監督が敢えて原作モノを選んでまで

この作品を創りたかった想いが

静かな佇まいの中にも充分に伝わる優しく温かい逸品です。































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