二郎は鮨の夢を見る | 今日も映画馬鹿。

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映画あれこれ。ときどき音楽。たまに戯言。おまけに麺。






苦手と云いながら…

今年になってもう3本目のドキュメンタリーとなる
(^_^;)



二郎は鮨の夢を見る
JIRO DREAMS OF SUSHI




を観て来ました。





$今日も映画馬鹿。


$今日も映画馬鹿。


$今日も映画馬鹿。





道を極めるとは、どう云うことなのか?

その答えは、この作品の中で明確に語られています。





87歳になるすし職人小野二郎さんが

銀座に構える「すきやばし次郎」は、

5連続で「ミシュランガイド」三つ星を獲得している名店。

しかしその佇まいは、わずか10席のカウンターのみで

地下の名店街にある小さな鮨店。





その寿司に惚れ込んだ

アメリカ人のデヴィッド・ゲルブ監督が

3ヶ月の密着取材を行ったドキュメンタリー作品です。





毎日、長男が自転車で築地市場に赴き

その日の一番良い魚貝を仕入れて

妥協のない職人技で極上のにぎり寿司に生まれ変わらせます。

メニューは、お任せのみの一人三万円から…

酒やつまみは、一切出さずにぎり寿司のみで

早い客なら15分ほどで完食してしまうそうです。






$今日も映画馬鹿。


$今日も映画馬鹿。


$今日も映画馬鹿。





市場に卸しのプロがいて

それを買い付ける目利きのプロがいて

店に仕込みのプロがいて

そして寿司を握るプロがいる。



その過程は、まるで一流のオーケストラが奏でる名曲と同じで

熟練の技が折り重なり珠玉の一品を完成させて行きます。



10年で一人前

200回以上も失敗して、ようやく玉子焼きを取得した弟子を

師匠の小野二郎さんは、やっと「職人さん」と呼ぶのです。



終わりはない

常に上を目指す。

明日は、もっといいものが出来るはず

仕事を、寿司をとことん好きに、惚れなければ

それを仕事とは呼べない。

真面目一徹

87歳すし職人小野二郎さんのぶれない眼差しに

一切の迷いを伺うことは出来ないのです。





全くデジタル媒体が存在しない世界。

昭和の日本における高度経済成長を支えて来た根本がそこにありました。

平成と共にどんどん忘れ去られて行ったもの...

その中に今後の日本経済再生の鍵が隠れている気がしてなりません。



それに気付いてきっちり映像化したのが、

若干26歳のアメリカ人の監督である事が、なんとも皮肉です。







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