人参さんは語りたい。 -2ページ目

人参さんは語りたい。

引退気味モデラー『人参』の模型論、『持論』を語ります。
たまーに作りかけ模型をupしつつ完成するのは希。

みんなが右から見ている時は左から見てみて考える。
誰もが思いつつも口に出せないあれやこれやを書いて問題提起していくブログです。

ども、かなりお久しぶりの人参さんです。


久しぶりに語りモードになったのでブログでもと。



そうそうこのblog『人参さんは語りたい』なのですよ。



僕自身の考え方ではガンプラを含め模型は『自由』ではないです。

綺麗に作るための不自由
本物に近く見せるための不自由
評価を受けるための不自由
理屈だって作る上での不自由です。



ま、考えは人それぞれだけど『ガンプラは自由』なんて言うのはその不自由を全部無意識でできる人だけの物なので凡人は基本不自由なんです。


世の中よく見せるための理論は沢山あります。
その逆をやればもちろん少しずつ残念になり、
残念を蓄積するとかっこ悪いものになります。


もちろんよく見せるための理論を実践するのは手間がかかりますし、神経も使います。

逆にこの『よく見せるための理論』を蓄積したのが『オーラのある作品』と言われるものです。


さて、前置きが長くなりましたが本題に入りましょう。


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▪️『オーラのある作品とは?』

これは簡単に言えば何もわからない人でも何かわからないけど凄い気がすると思わせるものです。

つまりわかりやすいものでは無い『よく見せるための理論』を複数詰め合わせたものです。



▪️わかりにくいよく見せるための理論を気づけるのか?

人は実は結構優れています。
実は気づくんですがそれを何故凄いと聞かれたら答えられない人が多いだけなんです。



例えばガンプラでハイディテールでつくるとしましょう。

コレはわかりやすいですよね。
なのであまりオーラには直結しません。

ハイディテールでオーラになるのは『そのディテールがある意味』っていう部分です。


「有名モデラーがやってるから真似てみた」
これは『そのディテールのある意味』は考えられていませんよね。

なのでいかに手間がかかることやっていようが『オーラ』には繋がりません。

むしろ改悪になる可能性すらあります。



その有名モデラーがちゃんとやってる人だとしたらディテールの一つ一つに説明できる理由があったりします。

SNS時代、怖いのが『ただいいねを稼ぐのが上手いだけの有名モデラー』が居ると言うことです。

この人達の真似をすると成長はできません。
怖いですね。





▪️ガンプラが『オーラ』を出すのが難しい時代。

はい、そうなんです。難しい時代なんです。

オーラのある作品て言うのは『無地の紙にプロのメカデザイナーが描いた状態』なんです。


しかし、ガンプラは既にガンプラとした不自由の塊、言うなれば『三流の絵描きが描いた塗り絵』。


ハイディテールというのはこの塗り絵に線を足してるだけなので大元の形が悪くても直せません。


スタイル改造というのは塗り絵の一部を修正液で消して新しい形を書き込んだ状態です。

しかし根本的には一部変えたところであまり変化はありません。


『無地の紙にプロのメカデザイナーが描いた状態』とは、立体に置き換えると

『センスのある有名原型師が一から削り出したりして作り上げた作品』です。

なのでガンプラでオーラを出すのは難しいんです。


『ガンプラでオーラを出すのが難しい時代』
そう、『時代』と言いました。


旧キットなどはちょっと手を入れただけで劇的に変化しますよね?

逆に今のキットは旧キットでは無かったダボやインナーフレームなどの兼ね合いで加工がしずらい。

劇的に変化させるには加工技術がかなり必要になります。

正直そこまでの技術がある人がそこまで多くない。

逆に言うならそこまでの技術があるなら、
俺が言ってるような事は無自覚ででも実践しているでしょう。

つまり『積み重ねで出来た天才』なんです。
努力の天才。
鉄下駄で階段を駆け上がるおねーさまですね(例えが古いw)



▪️では現在のガンプラでは『オーラ』は出せないのか?

いえ、出せますよ。


簡単に言えば馴染みの深い『バンダイっぽさ』を消していけばいいのです。


①装甲の厚みはプラの厚み
大体の断面部分は2~3mmくらいのプラの厚みです。

これを部分的には1mmくらいにしたり、逆に4~5mmにするんです。

コレをすることで無自覚で感じている2~3mmって感覚を1~5mmとさらに広げることが出来ます。

同じようにモールドの細さも何段階かに使い分けることで一見しては分かりにくいけど違和感を感じるってレベルでバンダイぽさを消すことが可能になります。




②模型としての解像度。

HGとRG見ると同じスケールでも目に入ってくる情報量が違いますよね?これが模型としての解像度です。


じゃあRGでいいのでは?と思いますよね?

そこで出てくるのが①で話したプラの厚み問題。
そして安全基準により最近のガンプラではむしろお馴染みになった言わゆる『バンダイエッジ』(C面とは違うよ)

バンダイエッジ。中途半端に潰れているのです。
しかもパーツのどの位置も一定に。
これがRGではオーラが出ない理由です。


場所によってメリハリをつけたりする、
プラの厚みをコントロールする、

これを高次元で加工できると、スタイル改造しないでもRGでオーラを出すことは可能。
(僕の尊敬する素人モデラーでそんな人がいる)


ではHGやMGはどうなの?



答えは『難しい』です。

HGは元々解像度の低いおもちゃなのでよほどセンスを鍛えた人じゃないと難しいですし、

MGもキットによってはバンダイのクセが強かったり、解像度が低いものもあります。



先にも言ったように『オーラ』のある作品の手っ取り早い作り方は『バンダイっぽさを消す』
って事。


なので理想としては1/100スケールでPGを作るようなイメージですね。

ま、PGの縮小だけではオーラが足らないけど。


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さて、だいぶ語りたいモードがおさまったのでここいらでやめます。

『オーラのある作品』=『無意識下に訴えかける説得力のある作品です』



オラザク的なコンテストに入賞したかったり、古いモデラーに褒められたいならこれを意識すればいいかもよー。


ちなみにGBWC的なコンテストはまた別。
あれは言わゆるバンダイの販促活動なので『バンダイっぽさを消す』ってことをせずにオーラを出す方法を考え出すのでまた全く違うジャンルです。



つまりどちらも考えながら模型をやる必要があるので『ガンプラは自由ではない』

これが僕の結論ですねー。


ではまた数年後?