FUJITA'S BAR
2006-02-26

イデオン 100円 ~’80年代のオタク男の感傷~

テーマ:ビデオ

先週、近所のTSUTAYAにレンタルDVDを返しに行った時の事です。


カウンターに戻して、さあ帰ろうと思って出口に向かったところ、中古ビデオ販売コーナーにキラリと光る物が…! なんと 「伝説巨神イデオン発動編」 !! 中学生の頃夢中になったあの名作。欲しくても高くて買えなかったセルビデオ。よし、買おう。いくらかな。


…えっ、100円? マジで? おいおい、原価は14800円なんだぞ。いいのか、知らねーぞ。


まあ、今どきはDVDの時代だから、ビデオなんざゴミ同然だもんね。それにしても、トホホな価格。ビデオを手にしたまま、しばらく立ちつくしてしまいました。



VHS,β、LD,VHD…。亡者の魂が、亡霊の怨念が擦り寄ってくる。一時代を築いた兵 (つわもの) ともが夢の跡。諸行無常、ああ無情。寿限無、寿限無、ナンマイダ。


俺が10代の頃は、VHSの録画用ビデオテープが4800円くらいでした。それを3倍モードで繰り返し繰り返し使用したものです。だから、録った内容もいずれ消さねばならなくなる。


だから、明日あれを録るからこれを消さなきゃ、なんて時は、直前までひたすら見まくることも。明日には消えてなくなってしまう、最後の別れを惜しむかのように…。


だから、’80年代のオタクは、やたらとセリフを覚えているんですね。そしてさらに、感情込めて言えるんです。かつて愛した女を忘れないように、自分が愛した作品は、永遠なんです。


ちなみに俺なんかは、いよいよ終わりと言う時に、カセットテープにおとすんです。そして、それを聞きながら、プラモデルで状況を再現して遊ぶんです。そう、時には涙を浮かべて…。 あ~、麗しい思い出。


そんな俺が、初めて買ったセルビデオは、「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙」 でした。値段は、やっぱり14800円。お年玉をはたいて買ったそれは、黄金の輝きを放っていました。ドキドキしながら再生ボタンを押した感激は、今でも大切に心に刻んであります。


そんな思いを胸に、「イデオン」 を買って帰りました。そして、風呂上りにチューハイを開けて、懐かしい映像を堪能しました。


湖川友謙デザインのキャラは、色気があっていい。そして富野監督の、これでもか残酷シーン怒涛のオンパレード。「男たちの大和」で感じたものにも近いかもしれない。


しかし、何度見てもスゴい作品。今だったらR指定は間違いないでしょう。何たって、主人公のユウキ・コスモは、赤毛のアフロヘアー。オープニングは準ヒロインのキッチ・キッチンの首チョンパ。故井上遥さん演じるフォルモッサ・シェリルは、恋人を殺されたことからアル中になって、精神錯乱を起こして船外に出てしまい、爆風に巻き込まれて死亡。戸田恵子演じる妊婦カララ・アジバは、嫉妬に狂った姉ハルルから顔面に銃弾を撃ち込まれて絶命、少女ノバク・アーシュラは首が吹っ飛んで即死。…ものすごいです。


物語は、“イデ” という名前の、わがままな神様の話。人間のわがままさは、神様から受け継いだものだと俺は思ってます。神の子なんだから、しょうがないじゃん。だからこそ、未来に可能性があるというもの。


ラストの10分は、本当に美しい。そして、癒される。死んだ後、先に逝った愛する人が迎えに来てくれる。そして二人で手を取り合って、メシアの目指すところに向かう。無数の光が、宇宙を突き進んで行く…。


10代の頃に味わった感動って、永遠ですね。願わくば、現在の10代の人たちが、今どきの作品を見て、永遠に刻まれる感動を得られることを望みます。


時代を築いた偉大なる英雄。その名は、『VHS』 …安らかに眠りたまえ。 (お賽銭は100円です)


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