セルゲイポルーニン『DANCER』を観てきました② | ゆりかの湯「楽しいロペミチ一家」

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ロバ父ぺり母みっちーチイチャンの一家4人の
楽しい暮らしつれづれ。
プラス
ぺり母の趣味(手芸・音楽鑑賞など)
と仕事(養豚漫画家)
と息子のお稽古(クラシックバレエ)

(前回のつづきです)

 類まれなるバレエダンサーとしての才能を持つ

セルゲイは、貧しい村の貧しい家庭で育ちました。

セルゲイは、家族のために人一倍努力し

名門バレエ団のトップダンサーとなりました。

しかし、留学生時代に両親は離婚。

生きがいを見失った彼は、次第に壊れてゆきます。

 

 このドキュメンタリー映画を観て、真っ先に思い浮かんだのは

若き名だたる名バレエダンサーの、

ダニール・シムキン(以下シムキン)と

マチュー・ガニオ(以下ガニオ)

母も息子も大好きな、サラブレットダンサーです。

彼らは演劇マンガ『ガラスの仮面』でいうところの姫川あゆみ、

(一方のセルゲイポルーニンは北島マヤ)

日本で分かりやすく例えると歌舞伎役者の家系(梨園)

みたいなものです。

(梨園は一般的に世襲制ですが、歌舞伎役者養成学校もあり

梨園家系でなくても、歌舞伎役者になることができます。

ものすごく大変らしいですが。

以前、歌舞伎役者の片岡愛之助さんが、何かのインタビュー

にて語っていらっしゃいました。)

 

シムキンもガニオも、

生まれた時からクラシックバレエ環境の整った中で

育っていますから、伝統と格式あるクラシックバレエを踊ることに

なんの抵抗もないんですよね多分。

だから宗教のように、当然それが自分自身の一部であり、

家族ももちろんバレエの世界の厳しさを知っているからこそ、

万全のサポート体制があったのではないかと思うのです。

 

しかしこれが、バレエを全く知らない家族のもとであったら

どうなのか?

確かにセルゲイのために、家族は必死なんです。

ゆえに息子の気持ちを知る余裕がなかったんじゃないでしょうか。

 

↓余談になりますが、このDVDにはシムキンが如何にして

トップダンサーとなったか、彼の母親のインタビューや成長記録

を交えて語られています。

『DANCER』を観る前にコチラを観ておくと、なるほどねぇ~

って思うかもしれないです。

ちなみに、シムキンは母親の方針で、

バレエ学校には行っていません。その代り、マンツーマンで

お母さまからバレエを教わっていたそうです。

息子さんを自分の元から離さなかった決断、これも一つの愛ですね。

 

芸事はとにかく心のケアが大切!

 

 

話を戻すと、、、

心身ともに傷だらけになったポルーニンは、

ついにロイヤルバレエ団を退団してしまいます。

そしてロシアへ。

 

え、アメリカじゃあないの?

 

と、少々不思議でした。

メディアのご意見では、

「こんな危ないやつ、うちでは扱いきれない」

とのことで、アメリカでは受け入れ先なし。

とのことだったようです。

なるほど、さすが自由と独立の国。

自分自身で明確な方向性を持ち、

責任を持てるような人柄でないと

認めてもらえないのですね。

 

ほぼアウェイな国へ活動の場をうつしたセルゲイ

どうなる!?(つづく)