秋になり、彼の誕生日が近づいていた。


この頃、電車男が流行り、オレンジレンジのラブパレードをよく聴いていた。



誕生日に無料で観覧車に乗れるというのを友達から聞いた。


そして、彼の誕生日に観覧車に乗った。



それからも、メールのやりとりは続いていて、一緒に電車に乗って地元に帰ったこともあった。


一緒に串かつも食べに行った。


彼が店を事前に調べてくれていたのはこのときが初めてだった。


私は食べているのを見られるのが恥ずかしくて手で覆って食べた。


「やっぱ隠すんや。」と微笑んだ。


そのときの彼の笑顔はとても優しかった。


私は嬉しくて、彼とのできごとを日記に綴るようになった。