今回のW杯は、アフリカは最南端の南アフリカ共和国で開催されている。 日本との距離は1万4千キロ。 したがって時差はおよそ7時間で、時計の針を戻すことになる。


つまり23:00放映の試合は現地時間16:00のキックオフ、27:30の場合は20:30キックオフ、20:30放映は13:30となる。 日本で仕事から帰ってきて観るのに最適な8時半の時間帯は、まだ太陽が高い位置にあってディフェンスがやりにくそうだ。 ちょっと夜更かしになるが夜11時はぎりぎり、未明の3時半に起きているのはかなり辛い。 明けて当日の仕事の能率がダウンするのは否めない。


それでも、スポーツニュースやダイジェストでシュートシーンだけ流されても、それだけではサッカーの醍醐味は判らない。 やはり前後半90分、すべてのプロセスの中で得点が生まれるのであり、しかもその間、いかに点を獲られず、いかに点を獲るか、シンプルだが複雑な駆け引きが繰り返される。 たとえれば剣道の試合のように。


日本vsオランダは、試合終了時(午前1時)の視聴率が40%台だったという。 すべてのプロセスが、ゴールで結実するというサッカーの美学からすると、ゴールシーンだけをみても当然試合を評価することなどできないのだ。 さて決勝トーナメントはセミファイナル以上の3試合がすべて、日本時間の未明に行われる。 欧州にとってはベストタイムだろうが、録画でなく、リアルタイムで観たい日本のサッカーファンには悩ましいところでもある。