【休憩】ことばと躾け/日本とドイツの違い | 言葉の宝石

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ティーンエイジの娘と話す時間の無かったお父さんが娘と日常に話したかった事をブログります(2011年9月から3年間限定)

日曜は休憩の日です


私は言語と文化の相関関係にとっても関心があります。
ドイツ人と結婚してから「言葉」というものの意味がかなり変わったからです。

ドイツに住んでから、
子供の躾けでも日本人とドイツ人が全然違う事をひとつ気がつきました。

それは、

「ドイツ人は叱っている時は最後まで叱る」

という事です。

どういうことかというと、

「静かにしなさい」

とか

「やめなさい」

とか、

日本の母親はやんちゃざかりの子供に言いますが、
全然子供は言う事を聞きません。

そういう光景は病院とか親戚の家とか、
至る所で普通です。


つまり、

「言った事が果たされなくても言った本人は気にしていない」

ということです。


ドイツ人は違います。

「言ってる事=意味している事」が西洋の基本ですから、
子供が騒いでる時は静かになるまで叱ります。

そしてどうしても言う事を聞かない時は断固たる処置に出て、
「絶対に」自分の言った事を執行します。

すると、
子供は

「ママがそういう時は必ずそうしなければならないのだ」


と悟るんだな、これが。


他所の日本人の子を見てると、
母親を完全になめ切っています。



「規則」としてうたってあるなら必ずそうさせるのがドイツ(西洋?)です。

駐車違反とかスピード違反とか、
日本は標識があっても全然気にしないでしょう?

これは断固たる措置が必ずとられない事が理由ではないでしょうか。



アメリカでマリファナを禁止にすべきかどうか議論があった時、
ある州では

「それを完全に取り締まる警察の能力がないかぎり禁止にはすべきでない」

という議論があったそうです。
※意味が分からない人がいるかもしれませんが
 「言った通りできないことはやると言ってはならない」
  という意味なのです



10年前、ボリス・ベッカーがモナコに本当に一年の半分以上滞在してるか
(つまりドイツの非課税となる非居住者かどうか)
を警察が調べたというニュースが流れました。

「そこまでやるか?」と思わず思いましたが、
ドイツでは当然です。

たしかある別の超有名なドイツ人女性テニスプレイヤーの父親は
同じ理由で2年刑務所に入りました




言葉の重み。日本語との違いを感じるこのごろです。




日本の冬の草
$言葉の宝石
2012.1.3



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