2015年2月5日(木)

  前回からの続き


今度の臨床試験に参加することになった経緯については
これまで何度か書いてきたので省略するが、

この試験のプロトコル(手順書)には下記のような記載がある。

 ① 対象疾患  切除不可能膵癌

 ② 評価     腫瘍縮少効果、症状緩和効果
           
 ③ 選択基準

   (1) 病理組織学的に浸潤性膵癌である事が確認され
      ている。
   
   (2) 膵癌にゲムシタビンやS-1等を含む全身化学療
          法
が行われ、画像上、または臨床上、主治医 に 
          より
果不十分か抵抗性、もしくは不耐であったと
          判断
れる者。

今回は、PET-CT検査、造影CT検査によって上記③の(2)
の選択基準に該当しないとの判断 (最終的には、院内倫理
委員会で決まる) があって、この基準に適応する時点までの
延期または中止の措置がとられた。 


なお、抗がん剤の効果判定は、次の4つの基準によって行わ
れる。  ( RECIST JCOG 版による )

   (1) CR ( 完全奏効、著効 ) 
       腫瘍の消失が4週間以上続いた場合

   (2) PR ( 部分奏効、有効 )
       腫瘍の最長径の和の30%以上が縮小

   (3) SD ( 安定、不変 )
        PRとPDのどちらの基準も満たさない

   (4) PD ( 進行 )
       腫瘍の最長径の和が20%以上増加

今回の画像診断により、

    膵頭部は CR  → 消えた
     (PETでは全く光っていない )
    
    膵尾部は SD  → 不変

との判断が下されたため 嬉しい誤算 によって上記の
措置が執られ昨日2/4(水)には、

    EUS-FNA  ( 超音波内視鏡下穿吸引術 )

だけが行われ、治験薬 STNM01の局所投与は見送られ
ることとなった。

この施術後、担当医の所見を聞いたが

   膵頭部
      「かすかに、もやっとした15mmほどの影らしき
      ものが見える」程度で、抗がん剤の効果が十分に
      あったのでは…。

ということだった。


なお今後については、効果ありと判断された現治療の 

  GS療法  (  ジェムザール+TS-1の併用療法  )

を当分の間継続して、PD の判定になったら、再チャレンジ
も有りとの言質をいただいて、本日退院となった。

次回通院日は 2月18日(水)で、そこで「院内倫理委員会」
での最終判断が告げられる。
 


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