内臓に向かう血管には、機能血管と栄養血管というものがあります。
機能血管は、その内臓が機能するための血管で、栄養血管は内臓に栄養や酸素などを供給する血管のことです。
例えば肺は、右心室から起始する肺動脈の血液に酸素を供給し、肺静脈で心臓に送り返すのが主要な役割ですので、肺動脈と肺静脈が肺の機能血管となります。
しかし肺は、肺動脈から栄養や酸素を供給せず、気管支動脈から酸素や栄養を受け取っています。
そのため、肺の栄養血管は気管支動脈ということになります。
また心臓は、上行大動脈から全身に血液を送り、上大静脈と下大静脈で全身からの血液を受け取ります。
しかし栄養や酸素は、上行大動脈から分枝する冠状動脈から供給します。
ですので、心臓の機能血管は、上行大動脈、上大静脈、下大静脈となり、栄養血管は、冠状動脈ということになります。
あとは、肝臓ですが肝臓は、肝門脈で送られてきた血液を受け取り、タンパクを合成したりの、解毒したり、脂質を蓄えたりと様々な役割を担います。
栄養や酸素は、固有肝動脈という動脈から供給しています。
そのため、肝臓の機能血管は肝門脈、栄養血管は固有肝動脈ということになります。
腎臓や脾臓などは、栄養血管と機能血管が同じですので、それらも含めて割りと出題されます。
覚えておいた方がいいかと思います。
※ H26年2月8日、関連記事のリンクを貼っておきます。