もう日付が変わってしまいましたが まるで春のような温かい土曜日でした


今から3週間前の話です
夕方 主人と少し遠くまで散歩に出掛けました
自宅まで後20分位のところに来たとき 
道の向こう側から男性が 車道を渡って 私に  がっと近寄ってきました
マスクをしてないのに 大袈裟じゃなく顔の真ん前まで顔を寄せてくるので 一瞬襲われるのではないかと怖くなりました
もしも主人と一緒じゃなかったら 逃げ出してしまっていたかも
「この辺にスーパ―ありませんか?誰も教えてくれなくて…凄く遠くから歩いて来たのに 全然スーパ―がない」
何処から歩いて来られたんですか?
「固定資産税が払えなくて… 」
???
話が 何だかかみ合わない
よく分からないけど 話を総合すると 固定資産税が払えなくて?以前住んでいた所に住めなくなり ○○(住所)に引っ越してきたらしい
近くでスーパ―の場所を聞いて歩いて向かったけれど 歩いても歩いてもたどり着けない
彼が住んでいるところから この場所まではかなりの距離があった
彼の住んでいるところには コンビニもドラッグストアもスーパ―もある
どうしてこんなところまで来てしまったのか
この先に ドラッグストア?が有るけれど さらに家から離れてしまう
何を買うんですか?重いものを買うのなら このまま もと来た道を戻ったほうが良いですよ
家の近くで もう一度聞いたら お店は色々有りますよ
「固定資産税が払えなくて… 」
何度もこの話に戻る
「誰も教えてくれなくて スーパ―に着けない」
おそらく 私が最初に感じた恐怖で みんな ろくに相手をせずに立ち去ったのだろう
何とか距離を取ろうと 離れようとすれば グイグイ寄って来られる
少し歩いたらドラッグストアが見えてきた
一応 スーパ―とは少し違うけど 食料品もありますよ 何を買われるんですか?
何度目かの問いかけも 固定資産税が…の話に戻る
駅の場所も聞かれて 主人が説明を始めたけれど
帰りに電車で帰るつもりなら やめた方がいいですよ
もう暮れてきてるし、道は一本道ではないから きっと迷ってしまいます それに電車を使うより 今来た道を戻ったほうが早いです
一本道だから 迷わずに帰れますよ
「わかりました ありがとうございます」
横断歩道を渡った向こう側に お店は有りました
彼は 何度もお礼を言って 
「誰も教えてくれなくて…」を何度も言いながら渡って行きました

上手く書けなくて 何が言いたいのかわかりませんね
彼は 少し…多分 知能が遅れている方なのだと思うのです
ホントは お金持っているのかなって
マスクしてないのにお店に入れてもらえるのかな お金持ってるならお店で買って付ければいいんだけれど ほんとに買い物に来たのかなって
彼の様子が どうにも変で…
帰り道 私も主人も何も言葉が出なくて
信号待ちの時 主人がボソリと
帰り道がわからんと言われたんなら やれることはある 
スーパ―の場所を聞かれただけやとに それ以上のことは聞けんよ
失礼だし…
お年寄りなら痴呆も疑われるけど 彼は多分40代だろーし

そのとおり
でも 私の文章では伝わらない 彼の危うさがわたし達を不安にさせた
置き去りにしてしまった罪悪感のような…
いやいや何様だ!この偽善者め!
真っ暗になった道を 二人黙って歩き続けました
彼は 無事帰れたのかなと心配しながらも コロナのことが 同じ比率で不安になりました
あんなに近い距離で マスクなしで
実は この二週間ばかり ドキドキしてました
もしも コロナの不安が無かったら もっとちゃんと対応出来ていた気がするのです
彼と別れて はっと気付けば 周りはもう真っ暗になっていました
あの道を 
よく分からない帰り道を 
30分位かかるだろう帰り道を 
不安げに歩く姿が 何度も浮かんで 薄情な自分が悲しかった
コロナには感染してないけれど 心がコロナによって蝕まれている
自己嫌悪で凹みまくりました