妄想ストーリー☆ユチョン編 第11話~このまま~
ユチョン編 第11話です☆
なにやら波乱の幕開けか・・
チャミ帰っちゃったな~
ここで暴れてもらおうかww
ユチョン、頑張らないと!
よし、スナナレ間に合った
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そう言ってユチョンは、
私の肩を、グッとその胸に
引き寄せた―
「・・何だよ、・・お前、彼氏?」
「・・だったら?」
「・・へえ。。」
男達は、
仲間で顔を見合わせると、
ニヤニヤと
私達ににじり寄って来た。
・・・すると、おもむろに。
ユチョンは携帯を取り出すと、
「・・あ、もしもし警察ですか?
すぐ来てくれます?場所は―」
・・その一言で。
さっきまで、
威勢の良かった男達は、
まるで蜘蛛の子を散らすように、
さっと足早に
逃げ去っていった―
「・・ははっ。・・バッカみてえ。」
走り去る男達の
後ろ姿を見ながら、
ユチョンが少年のように、
笑った―
「・・・ユチョン。。」
少し涙目に、
彼を見上げる私を。
「・・何やってんだよ、お前は。。」
ほんっと、
危なっかしいんだから―
ムキになって、
男をあおるようなこと、
してんなよな?
ユチョンの、たしなめるような
言葉とは裏腹に、
その口調は優しかった。。
「ユチョン、警察―」
・・警察、呼んだの?
そう、問う私に。
「芝居に決まってんじゃん?」
喧嘩になったら俺、
負けちゃうよ~っ
そう言って、
悪戯に、笑う―
「ほら、通りまで一緒に行こう。」
ユチョンは、
ポンと私の肩を叩いて、
歩き出そうとする。
「あっ・・・。」
歩こうとする私の足が震え、
ガクッとその膝が
崩れそうになる。
「おっと・・!」
思わず、その腕を掴んで、
彼は私を支えた。
・・・怖かったんだ。
どこまでも、
しつこく絡んでくる男達が。
―本当は、とても、怖くて・・・
安堵したのか、
堪えていた涙が、一筋
私の頬をつたう。
「・・・このまま歩こう。」
そう言って
私の肩を抱きとめるように、
ユチョンと二人歩き出した。
歩きながら―
「・・・ユチョン。。」
「ん?」
「さっき、・・“俺の女”って・・・」
「・・ああ、あれ?」
そう言ったら、
あいつら、すぐに引くかなと思って―
・・効かなかったけどな。
一瞬、その表情は、
どこか寂しげに見えた。
「・・・いいよ。別に―」
肩を抱かれながら。
二人ゆっくりと、
歩くこのひととき―
・・何故か。
このままもっと、
歩いていたいと・・・
ユチョンの
抱き寄せるその腕の
力強さを感じながら。
私はそう、思った―
人通りの多い街中へ出て、
しばらく歩いていると、
「・・・めぐちゃん!!」
後方から、私を呼ぶ
チャンミンが、
その息を切らして走り寄ってきた。
「あ、チャンミン。。」
「めぐちゃん、何かあったの?
時間になっても来ないから―」
私に一言、話したかと思うと、
すぐさまその目線は、
隣で私の肩を抱いたままの
ユチョンへと移った。
“誰?” と言った
そのチャンミンの視線に、
私は問われるまもなく
彼に答えた。
「あ、お兄ちゃんの友達のユチョンよ。」
さっき、ちょっと絡まれて―
・・助けてくれたのよ。。
・
・
・
そう、めぐちゃんが紹介する、
彼の顔を見て。
いつだったか―
彼女を、
車で送ってくれた時のことを、
僕は思い出していた。
あの時の―・・男か。。
やや挑戦的な目をしたその彼は。
彼女の肩に手を回し、
笑顔なく僕の顔を見つめる。
「それは―・・どうもありがとう。」
僕は、彼にお礼を言って、
「・・もう、その手を離してくれないか?」
すると彼は、
グイッと彼女を引っ張ると、
僕の元へと
まるで放るように、
彼女をその腕から離した。
「・・・ちゃんと守っとけよ。」
そう冷たく言い放ち、
彼はそのまま来た道を
ゆっくりと戻り去った―
「・・・・。」
(つづく・・)