妄想ストーリー☆ユチョン編 第6話~もっと好きに~
ユチョン編 第6話です☆
今回のチャンミンは
いつもと違うキャラでいくわよ~
いっつも一緒じゃ
つまんないっしょ
さあて~、
めぐのハートは・・誰のもの?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
“・・誰?・・・あいつ―・・”
別れ際に、そう言った
ユチョンの、
あの表情が忘れられない。
・・・嫌悪感にも似た、
今まで見たことのない、
その曇った表情は―
「・・ちゃん。・・めぐちゃん?」
「あ。・・・何?チャンミン。」
チャンミンのその声に、
私はハッと我に返った。
「映画、どれにする??」
チャンミンの誘いを受けて、
週末の夜に賑わう
映画館へと二人で来ていた。
ユチョンの車から降りた後、
走り去るその車を
目で追いながら、
「・・誰?あの人は?」
そう聞いたチャンミンに。
「お兄ちゃんの友達よ。」
幼馴染じみで―
今日も遊びに来てたから
ついでに乗せてもらったの。
「ああ、お兄さんの友達か~」
私の答えに、
半ば安心したようにチャンミンが
そう言葉を返した。
・・・チャンミンは、本当に優しくて。
心から私を想ってくれる、
素敵な恋人―。
・・彼とは、大学で知り合った。
同じ歳と言うこともあり、
すぐに友達同士、
数人で集まるようになって。
・・・いつからだったか。
チャンミンの、
時折私を見つめる
その真剣な眼差しに気づいたのは―
私の前では、
いつも彼はその笑顔を
絶やさなくて。
体調が優れないと聞くと、
「大丈夫?薬買ってこようか?」
頼んだ料理が口に合わないと、
「いいよ、僕がそれ食べるから。」
そう言っていつも、
私のことを気にしてくれていた・・・
―だから。
だから・・・
「めぐちゃん。・・僕と―」
僕と付き合って欲しいんだ・・・。
僕は、君が好き。
・・・わかっていたと、思うけど。
君が心から好きなんだ―
―そう告白されたその彼に。
NOと言えるほど、
私は強くはなかった。
・・・暖かくて。
彼の想いが暖かくて。
付き合い始めた頃は、
本当に心から、
チャンミンに惹かれていく
私が確かにそこにいた―
「あっ、めぐちゃん急がないと!」
上映時間に間に合わないよ―
そう言って、
私の手を取る彼の手に、
さっき握られた、
ユチョンの手の熱さを、
私は思い出した・・・
―再会しても。
・・ユチョンを気にしなければ。
思い出すのは、
過去の苦い傷だけと、
このまま
ユチョンの事を、忘れれば。
きっと私は
チャンミンを。。
もっともっと好きになる―
・・そう思った。
そう思っていた。
そして私はチャンミンの
その大きい手を、
キュッと握り返した―
“ねえ、めぐ、・・今度―”
ふと、さっきのユチョンの
言葉が頭をよぎった。
・・・何を言おうとしたの?
何が言いたかったの、ユチョン?
映画が始まる。
スクリーンが暗くなっていく。
・・・そんなこと、
もうどうでもいいことね・・・
始まった映画の前の
大音量のCMが。
ふとよぎった、
その思いを打ち消した―
(つづく・・)