妄想ストーリー☆ユンジェ編 第20話~想いが同じなら~
ユンジェ編 第20話です☆
長く続くかと思われましたが、
最終回・・・近いです。
この状況でどやって終わるのかww
急展開ですよ~
そしてジェジュンはやはりナムジャ!
私の表現に違和感を感じられたかも
しれませんが、
ジェジュンはユノに
“抱かれたい”ではなく、
“抱きたい”なのです。
まあ、アメ限は、
どうなるのかわかりませんがww
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―ふっと、目を覚ますと。
窓から差し込む、
夕暮れのオレンジの光が。
俺の顔を照らしていた。
(・・あのまま眠ってしまったか)
結局、この休日は。
何をするわけでもなく、
ただ部屋にこもり、
ユノ。
お前を想っては
窓から景色を眺めるだけの時間を過ごした。
まるでここだけ、
この部屋だけ、
時間が止まったような錯覚にも陥る。
・・ひとたび外に出れば。
世間は忙しく駈け廻り、
俺の存在など、
この俺の悩みなど、
どこにでもあるような、
空に浮かぶあの雲と同じ―
俺はベッドから起き上がって、
伸びをした。
冷蔵庫を覗くが、
そこにはビールと、
わずかな卵のみで、
食材は何もない。
(買い出しに行くか・・)
俺は、上着を羽織ると、
車のキーを手にした。
―その時。
ピンポーン・・・
部屋のチャイムが鳴った。
(・・・誰だ?)
俺は正直戸惑った。
この、誰も知らない他国に来て。
仕事仲間は出来ても、
この部屋に訪ねてくるような
友など誰ひとりいない。
・・何かの勧誘か?
ここはアメリカだ。
どんな危険があるかもわからない。
俺は忍び足でドアに近付き、
そっとドアのカメラから
外の通路を覗いた―
(・・・っ!!)
俺は、見た瞬間、
身体の奥から
切ない震えが起こるのを、感じた。
そこには―・・
確かに。
確かに、ユノ、
お前が立っていた―
(ユノ・・・っ!?)
―ユノ。
ユノ、何故お前が、ここに―!?
突然のことに、
俺は動揺し、声も出せないまま
立ちすくむ。
・・ドアの向こうで。
ユノが言った。
「・・ジェジュン?―いるんだろ?」
いるのなら―
ここを開けてくれ。
このドアを開けて、
俺を入れてくれ―・・
俺は、その震える手で。
ゆっくりとドアを開けた―
「ユノ―・・・。」
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・
・
―あやちゃんと。
俺は、共に食事をしながら、
彼女に言った。
“君を見つめるから” と。
またあの夜を、
やり直させてくれと―
すると・・
彼女は泣き出した。
その顔を覆って、
ただ止めどなく流れる涙を
隠すように。
「あやちゃん・・?」
「ユノ―っ!私、私―」
・・もう無理よ。
もう、このまま
騙していることなんて
私には出来ないわ―・・
ジェジュンが、
私の事をそんな風に
言ってくれていたなんて―
私、私は―・・
そんなジェジュンに。
ユノに―・・
嘘をついていたのよ・・・
「・・え?・・一体何を―」
困惑する俺に、
彼女は。
ギュッと俺の手を握り返すと、
涙で溢れるその瞳で、
しっかりと俺を見る。
「ユノ。聞いて。ちゃんと最後まで―」
・
・
・
―それからすぐにだった。
俺は無理を言って、
休暇を貰い、
飛行機に飛び乗った。
ジェジュン、お前のいる
アメリカ行きの飛行機に―
飛行機のその振動に
身体を預けながら。
俺はあやちゃんの言葉を
思い出していた。
・・・留守電を聞いたの。
訪ねていったあの夜に。
―彼は、貴方を想ってるって。
友情の枠を超えた感情を、
ユノ、貴方に抱いているって・・・
あの会議室での貴方へのキスも。
・・本当は私じゃない。
ジェジュンなの。
眠る貴方にキスしたのは、
間違いなく彼なのよ―
そう告白して、
彼女は目を伏せた。
・・・私が彼に言ったの。
ユノに、言わないでって。
ユノは貴方を友としてしか
思っていないって―
・・だけどわかったの。
隠せば隠すほどに。
自分の愚かさが垣間見える。
ジェジュンの想いが純粋で、
人を想う気持ちに
男も女も関係ないと―・・
そう、わかったのよ・・
・・ユノ。
貴方もでしょう・・?
―貴方も。
ジェジュンを・・
ただの同僚としては
見れていないのでしょう・・?
私は貴方を愛してる。
だから。
だからこそ―
もう嘘は付きたくない。
貴方にも、
嘘は付いて欲しくないの―
・・突然の告白に、
俺は言葉も出なかった。
ただ、彼女が言った
その最後の一言に。
“彼に会いにいくべきよ”
胸の奥に閉まった全ての
想いが、溢れかえるのを
俺は感じた―
・
・
・
飛行機到着までの
時間はそう遠くない。
だが、俺の急かす心が
どこまでもその感覚を長くさせる。
早く、
早くジェジュン。
お前をこの腕に抱き締めたい。
俺を想い、彼女を気遣い、
一人で悩んで旅だった、
お前のことを―・・
・・俺は、愛してる―
・
・
・
「ユノ―・・。」
部屋のドアの前で。
俺達は、しばらく無言で
見つめ合った。
・・俺が先に、ユノに問いた。
「なんで、なんでお前、ここに・・?」
すると―・・
「・・・っ!!」
ユノはいきなり、俺の腕を
引きよせて、抱き締めた。
そして、何も言わずに。
力強い口づけを交わした―
「・・う・・っ。ユノ・・っ!?」
や、めろ―・・!
拒む俺の唇を抑えつけ、
強引にキスを続ける。
俺は、ユノの肩を押しのけた。
「ユノ―っ・・!!」
なんで、こんな・・っ!?
すると、
ユノが再度、俺の腕をグッと掴んだ。
・・・ジェジュン。。
もういい、
もういいんだ―
・・ジェジュン、俺を見ろよ。
もっとその口を、・・開いてみせろよ。
俺のキスに、応えてみせろよ。
俺と想いが同じなら。
この想いが同じなら―
「ユノ・・っ!?おまえ―」
ユノは後ろ手で、
静かにそのドアを閉めた―・・
(つづく・・)