妄想ストーリー☆ユンジェ編 第1話~親友~
ユンジェ編 第1話です☆
あやたんの登場は
まだ先ですぞよww
地面にヘディング的な
始まりですがww
またよろしく
お付き合いくださいね
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「行くぞーっ!」
雲1つない晴れ渡る空に、
使い古されたサッカーボールが
跳ね上がる。
「ユノ!!」
―俺とユノは、
同じ企業に勤める商社マンだ。
趣味も兼ねて、
週に1回ほどではあったが、
会社が所有する
グラウンドで、
仲間と共に汗を流す。
もともとユノがサッカー好きで、
俺はそれに付き合わされる
感じだった。
彼とは、
同期で入社した時から
すぐに意気投合し、
かからなかった。
「ジェジュン行くぞー!」
夏も直前の青空は、
定時後とは言っても
まだ日は高く、
眩しい太陽の光に
反射して、
その汗と共に
ユノの笑顔がキラキラと光る―
ユノが高く蹴り上げた
そのボールは、
まるで見当違いな、
俺のはるか頭上を
飛びぬけようとする―
「バカ!高けえよ!!」
俺は迷わずそのボールを
ヘディングしようと、
高く跳びあがった。
同様にジャンプした他の仲間と
タイミングが重なり、
激しく身体がぶつかり合った。
「痛てっ!!」
ぶつかった拍子に
地面に膝から落下して、
俺はその場にうずくまった。
・・・いって~っ!
膝からは、
じわりと生温かい血が滲み出す。
「おい、大丈夫か!?」
一緒に転んだ仲間が、
心配そうに声をかける。
「・・このくらい平気だよ~」
仲間の肩を借り
立ち上がると、
自分の膝を覗きこむ。
流れる血がたらりと
靴下にまで浸透していく。
「ちょっと止血してくるよ。」
そう言って俺は歩こうとする。
「―痛ててっっ。」
ズキンと響くその痛みに、
思った様に歩けない―
その瞬間―
「うわっ・・!」
ふわりと、俺の身体が
宙に浮いた。
「・・・ユノ!?」
ユノが俺を抱きかかえ、
そのままスタスタと歩き出す。
「ちょ、お、降ろせよ、
恥ずかしいだろ、これはっ!?」
ジタバタする俺を無視し、
「こうした方が早いだろ??」
そう言って、控室まで
運んで行く。
・・・こういうことを
さらりとやっちゃうのが
ユノなんだよな。。
控室で、
椅子に腰かけさせると、
「救急箱どこだっけな。」
消毒薬を取り出して、
俺の怪我の手当てを
始め出した。
「痛っ!・・ユノ、染みるよ~」
ユノはくすっと笑い、
「このくらい我慢しろよな~」
そう言って、消毒液を
たっぷり浸したガーゼを
押し当てる。
「っ痛いっ!!」
ユノ~・・・、下手すぎるんだよ~。
俺はユノの手から
ガーゼを奪うと、
自分でそっと傷を拭った。
ユノの力まかせなその手当てで、
さっきよりも傷が
ジンジンと疼き出す。
自分でその傷を覗きながら、
「・・こんな時は
やっぱ彼女に手当てを
お願いするもんだよな~」
そう呟くと、
ユノがプッと吹き出した。
「その前に、彼女いないだろっ!」
「・・・おまえもな!」
俺達は、
声を出して笑い合った。
ガーゼの上から、
保護テープを貼っていく。
―ユノの手が。
スッと、
そんな俺の膝下に
手が伸びた。
こうして見ると。」
ほんとに、肌が白いよなー。
毛も薄くって。
まるで―
女みたいな滑らかな肌だ・・・
俺はフッと笑い、
と、スッとユノの手を
払いのけた―・・
控室の扉が開き、
「おい、帰るぞ~」と、
仲間達が声をかける。
「ああ、すぐ行く!」
そう言って仲間達と
談笑するユノの顔を、
俺は見上げた。
―さっきのあれは。
何だったんだ・・?
・・ユノが俺の脚に触れた時。
何故か心がざわついた。
それは同姓に触れられる
嫌悪感ではなく、
何故か心に疼く、
恥ずかしさにも似た感情―
俺は、その動揺の意味を、
この時は
まだ気づきもしていなかった―・・
(つづく・・)