妄想ストーリー☆チャンミン編 第32話番外~友情~
チャンミン編32話 番外です☆
ジェジュンの気持ちです
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
俺は―・・
俺は本当に、
心から彼女のことが
好きだった・・・
彼女が、
チャンミンと想い合っていると
知ってからも、
伝えられない
俺の想いは宙を彷徨い、
諦めることなど
出来そうもなかった。
忘れなくてはいけないのに。
諦めなくては
いけないのに。
彼女の会社に行く度に。
心ときめく自分がいた―・・
ある日―
彼女が泣いていた。
チャンミンに、
彼に別れを告げられたと言って。
悲しみにくれる彼女を
前にして、
心の中ではそれを喜ぶ
自分がいることに、
俺は腹が立った―
だけど。
だけど。
みゆちゃん―
俺は君が好きだよ。
だから泣かないで?
彼の為になんか、泣かないで。
泣く彼女を抱きよせて、
その唇にキスをした。
・・・初めて触れる君の。
その柔らかい唇は。
俺の全ての理性を
今にも奪うようだった・・・
―君が少しでも
俺に笑ってくれたなら。
・・・彼を
諦めてくれたなら。
俺は抑えるその気持ちを、
止めることはしなかっただろう・・
―だけど俺は、
聞いたんだ。
チャンミンの本当の真実を。
彼女の為に決断し、
彼女の為に秘密にし、
決して意志を曲げようとは
しなかった彼に。
“あんな奴”
そう思っていた俺の心が、
少しずつ溶けだした。
“頼まれてくれないか”
チャンミンが俺に言った。
“彼女を連れてきてくれ。
泣いてもあがいても、
彼女がそこにいることが、
僕にとっては重要なんだ―”
本当ならば。
何を言ってるんだと、
どうして俺が?と、
無視することも出来たのに。
―彼女を連れて来ないなら、
このまま奪えることも
できたかも知れないのに。
心の中は、もうすでに。
二人を引き裂けないことを、
俺は誰よりも、
わかっていたんだ―・・
みゆちゃん・・・
彼を信じているんだろ?
最後まで、
最後まで。
どうかその心を
濁さないでくれ―。
―そして今日。
やっとチャンミンは
彼女の手を取った。
「悪い。・・ありがとう。」
頼みを聞いてくれて―・・
そう言って、
俺ににやりと笑うチャンミン。
見合う俺達の目には。
友情にも似た何かが
芽生え始めていた。
惚れた女性が同じなのに。
―その恋に破れた俺なのに。
こんなに生意気で、
勝気な彼なのに。
どうしてだろう―
俺は、これから友人に、
なれるような気がした―
みゆちゃん・・・
俺はやっと。
どうして君が、
こんな奴に惚れたのか
わかるような気がするよ―
指輪をはめて、
幸せそうに抱き締め合う二人を
俺は見つめた。
幸せに。
どうか、幸せに―
やっと心から。
そう、想えるよ―
・・・だけど―
だけどな、チャンミン・・・
・・俺の目の前で、
キスはやめてくれないか・・・
まだ早いんだよ
(番外~完~)