台北には、葉問の甥っ子が経営している詠春拳の本部道場がある。
週5回昼と夜に練習時間を設けていて、時間の都合がある人でも通いやすい環境となっている。
以前からここは魅力的に感じていたが、通うのに躊躇する理由があった。
かつて葉問は、詠春拳を日本人に詠春拳を教えるなと言った言わないの話があるからだ。
だが、うわさだけ信じてあきらめてもいけないと考えて、本部道場に日本人だけど見学したいとメールを送った。
数日返事が来ないので、うわさは本当だったのかとあきらめていたら電話がかかってきた。
見学して構わないとのこと。
よって、明日は詠春拳を見学しに行く。
ここなら、僕の仕事の条件でも、通うことができる。
ただし、実際に日本人ということで人間関係に壁があるかないか、その点をちゃんと見極めないと通うことができない。
八極拳の弱点を補うために、推手が必要だと思っていたので、詠春拳のチーサオという推手に近い練習は、実に有意義なものになることだろう。