『待合室』 | sola…らしく、自然に

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…・・-悠-季-・・…   遥かなる時の想い

≪いわて銀河鉄道≫ 、、

この名を知らない人も多いと思う。

JRの赤字経営により、東北本線の持ち分から切り離され第三セクター扱いとなり、

盛岡~青森間が、≪いわて銀河鉄道≫+≪青い森鉄道≫、、となった。


いわて銀河鉄道の中に、列車が急勾配をうねりながら駆け上がる場所がある。

駅で言えば、奥中山高原駅(『駅長マロン』講談社刊、でも知られる)辺りになる。

国道4号線でも、いちばん標高の高い所にになり、

昔々の排気量の少ない車では、ウンウン唸る地点でもあった。

また昔々ここ十三本木峠を越える列車は、手前の駅で蒸気機関車を連結し登らなければいけないほどだった。

(これでちょっとした峠越えというのがわかると思います)


この奥中山高原駅の次の駅に小繋(こつなぎ)駅というのがある。

母の実家から直線距離ではいちばん短い駅が小繋駅になるが、

山が険しいため、少し遠くても最寄の駅は、その次の小鳥谷(こずや)駅になる。

父の実家は、またひとつ先の一戸駅で、ここまでくればかなり開けたかんじになる。


さて、小繋駅での実話をもとにした『待合室 』という映画がある。

銀河鉄道のちいさな待合室に 心をつなぐ『命のノート』がある ≫こんなかんじで始まる。

現在の主人公に【 富司純子 】、若かりし頃の主人公に【 寺島しのぶ 】、

こんな配役でストーリーは展開していく。


このDVDを見せてもらった。

地元の私でも、これまで一度降りたったかどうか記憶にないほど行く用事のない辺ぴな駅、、、

こんな駅に、様々な思いを持った旅人が偶然立ち寄り、そのときの辛い想いを書き連ね、

それに対し、もう書いた本人には呼んでもらえないだろう事もわかりながら、

娘と主人を亡くし、今は一人きりになっている主人公が返事を書き続けていく。


地元の事とはいっても、この主人公も命のノートの存在も知らずにいたし、

思いもかけないさびれた駅が舞台になっていることに、不思議な感じもしながら観ていった。


配給元が力がなかったために、世にあまり知られずにきたみたいだが、

まあ、観てよかったなぁ、という映画だった。


この監督・板倉真琴氏が構成するイベントがある。

≪子どもたちへ語り継ぐいのちの導き『ぼく生きたかった』~ヒロシマ母の記~≫