私のGWは仕事になってしまった。なんと5連勤。なかなかないシチュエーションだが、たくさん有給消化で休ませてもらったし、そういうのもいいであろう。呼ばれているうちが花なのかもしれない。

そのうちの1日だけ家族で過ごす時間を作った。毎年恒例の大きな公園だ。車でしか行けない。電車バスで行けないこともないが、5人分だと途方に暮れる。帰りにへとへとになりながらバスに乗るとか想像しただけで戦慄する。そうしている人もいるから、そんなに大きな声では言えないけど。

大きな公園に行く途中に、大きなスーパーがあって、そこでお弁当やら食べ物や飲み物を調達して公園に向かう。それも毎年恒例だ。そこでお弁当やらお惣菜を見るのを家族はみんな楽しみにしている。考えてみれば、成人を迎えた子どもふたりと中学生と親で出かけられるのも、子どもたちの器の広さなのかもしれない。行こうと言えば行ってくれる。中学生の弟の世話も率先してしてくれる。なかなかない兄弟ではないか。

食べ物をたくさん買って、いつものように農家さんの空き地に車を止めさせてもらって、お金を払って公園に入る。そういえば昨年はGWにみんな疲れてしまってこの公園には来れなかった。妹も来ていて、予定が詰まっていて、疲れが出て、子どもたちは家で休んでいたのだ。仕方なく妹と夫と私は水族館に行った。水族館の思い出も楽しかった。今年は4月の下旬に妹と出かけたから、GWは妹はパスさせてもらった。

公園に着くといつものように広場にレジャーシートを広げてお弁当タイムにしたかったが、たくさんのお客さんが各々小さなテントを広げていて、なかなか場所が見つからない。どうにか端っこの場所を見つけて、レジャーシートを広げた。広げてしまえばこちらのもので、お弁当やお惣菜を出して食べ始めた。みんな自分の気に入ったものを食べる。今回の出費はなかなかの金額だったから、たくさん食べ物がある。娘だけは、夕飯も外食であろうから、とセーブしていた。娘はそういうところで痩せ我慢をするのだ。無理に我慢をしても仕方がないであろう。しかし、そこで気を緩めるから、私はいつまでも痩せないのだ。でもこの日だけは好きなものを食べよう、がスローガンになっているから、買って食べることにしている。

みんなで食べ物を分け合ったり、自分の選んだものを食べたりして、その後の予定を決めることにした。二男は安定のアスレチック。この人はアスレチックをするためにこの公園に来ている。それについて行こうと思っていたが、夫が花畑を見ないの?と言っていた。花畑はこの公園のあちこちにあり、すべて回ろうとすると、とてもたくさん歩くことになる。それは前回に懲りるほど歩いた経験で分かっているのだが、夫は毎年恒例をこなすとか、私が花を見るのが好き、というのを知っているので、そう言ったのだ。子どもたちはアスレチックに行き、私たちは花畑ツアーに出かけた。私は歩こうと思えば歩ける方だが、夫は膝だの、腰だのが痛くなる性分なので、やめたら?と思ったが、行くというので行くことにする。確か前回もたくさん歩くのに苦労したから、今回は覚悟の上だ。近くの花畑から攻めた。すぐに着いて写真も撮れたから、その先のバラ園に行く。季節はバラの開花時期であった。小さな庭のようになっていて、あちらこちらにバラが咲いている。とても綺麗だ。初めて見るような草花が周りを取り囲んでいて興味をそそる。花好きとしては、新しい種類の花を見るのも楽しみなのだ。バラ園を見終わって、もうひとつの花畑に行くことにする。大きな公園で、もうひとつの花畑に行くのは公園内を縦断することになって、歩く距離が半端ない。なかなか辿り着けない。気が遠くなる。閉園時間との勝負も始まる。前回は閉園時間ギリギリまで焦りながら歩いたのだ。今回は多少の余裕はありそうだが、それでも早足で歩く。

かなり歩いてへとへとになってもうひとつの花畑に辿り着くと、花を見に来た人はたくさんいた。私は写真を撮ってどのように撮ったら自分の見ている景色と同じように写真に写せるか考えていた。いつも写真になると、目の前に広がる景色の迫力が減ってしまうのだ。一眼レフでも買って、カメラ女子やるしかないか。

写真を撮り終わって、来た道を戻る。とても果てしなく思える。でも前回にも苦労した箇所を通り過ぎる度に、少しだけほっとする。ゴールが分かるからだ。

子どもたちとの待ち合わせ場所に着いたら、子どもたちは30分も前から待ちぼうけしていると言う。その間にアイスも買って食べた、と。待っている間にどんどん人が減って、最後にはベンチに座っていた。待ち始めた時には人がたくさんいて、座れる場所もなかったが、段々に人が帰っていき、最後にはベンチに座ることができた、と。娘は持ってきたバレーボールでひとりトスレシーブをした。長男と二男はスマホの動画を見ている。公園を出て、車のところに行くと、ほとんどの車がいなくなっていた。そういうものだ。1日の娯楽ってこうして終わるんだよな。大きな公園で閉園時間が5時で、その閉園時間に間に合わず、公園の中で迷って外に出られなくなる人が、たまにいるはずだ、と妄想した。このデジタル時代に、連絡が取れなくなって誰にも気づかれずに取り残される人はいるんだろうか。ひとりで来たらそういうこともあるのだろうか。なかなかひとりでは来ない場所だけど。