鶴澤津賀寿のブログ

女流義太夫の三味線を弾いています。
舞台予定などアップしたいと思います。


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 衝撃の芝居だった。

 劇団チョコレートケーキ「治天ノ君」。

 2013年初演で、いろいろな賞を受賞したらしいが、芝居を見に行った時に渡される膨大なチラシの中からフ、と目について、チケットを取った。

 今日は二日目だが、昨日、初日の10/27、三笠宮様が薨去なさり、また、天皇の生前退位が問題になっている時期でもあり、巧まずしてタイムリー。また、私事だが、この夏、母が歩行が少し不自由になって、それも連想させたか、これほど胸を締め付けられるような思いが残った芝居がかつてあったかなぁ、と考えたくらい。

 

 11/6まで上演中なので、くわしいことは書かないが、大正天皇の人生を、あくまで史実をもとにしたフィクションとして描いた芝居で、道具はいっぱいだけー天皇の玉座と、その前に舞台を斜めに大胆に横切る赤い絨毯のみ。大正天皇の皇后役の松本紀保の回想の語りと芝居が縦横に交差、時空は行ったり来たりする。衣装やなりは、各々ほとんど変わらない。シンプルな中にいろいろなうねりが出現する、いわば、素浄瑠璃的な淡々とした形式。そのためか、逆にリアリティが半端なく、この劇団を見たことがないからなのか、役者さんの演技を見ている、というより、人物そのものを見ているような気になる。松本紀保は何度か見ているが、やはり皇后そのもの、で、その争われぬ気高さや、地に足のついた演技は突出していた。

 天皇家について、こういう形で取り上げることは一種タブーだったように思うが、そこをあえてこの芝居にした劇団の勇気に脱帽。

 昭和天皇の戦争責任は折々に問題にされるが、私は常々、天皇を人間として見て、育ちや出自からくる争われない品格や穏やかさばかりに目がいっていたのだが、この芝居は、昭和天皇がどのようにして父である大正天皇を裏切ったか、どうして戦争がおきていったか、という視点のフィクションになっている。

 人にはそれぞれの立場や考えから、避けられなかったこともあるだろうし、情に引かれすぎたり、純粋すぎると、世の中を動かせないこともあるかもしれない。それでも、人が人を思う情を捨てた時、人はどういう方向に行ってしまうのか?!空恐ろしいものを感じる。常に心に警鐘を鳴らしていたいものだと思う。

 

 ーー義太夫はそこらへん、役に立つと思うけどなぁ...

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