清らかな空間。

なんだか不思議な絵も揃えられています…欲望の罰 by ジョバンニ・セガンティーニ。仏教の涅槃がモチーフみたい。

ターナーの、穏やかな気を発する絵は、流石。

これも、あまりお目にかからないタイプの絵。

静謐な夕陽が、ほんわか。

賢明でおろかな処女 by チャールズ・ハルスウッド・シャノン。神秘的な、共に逃げるかのような女性達の構図だけど、タイトルの「愚かな」には疑問…

階段に飾られた大きな絵。

有閑マダム。

麗しい。


奥に進むと、巨大な絵画たちが所狭しと、ひしめき合っていて、お口あんぐり。

これまたウォーターハウス…まるでそこにリアルな人物がいるかのよう。

等身大です。

ダンテの夢↑… イギリスのラファエル前派の画家ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティにより1871年に制作された油彩画で、ロセッティ作品の中でも最大のもの。

エデンのアダムとイブ…↑

こういうのも好き。

「最後の男」by ジョン マーティン…黙示録 的。

荒野のエリヤby フレデリック レイトン↓

圧巻。


電車の乗り方も日本とは異なり、前日にはTrain LINEというアプリで往復のチケットを買います。日本のように着の身着のままでないのが新鮮。

The Walker Art Galleryは駅近。

ちょうど制服を着た小学生のようなボーイズが大挙していました。

目に入るもの、全てが美しい…

一品一品の完成度に目を見張るほど。

まるで寝息を立てているかのよう…

入場するなり、この彫刻ゾーンで言葉を失います。

もっと撮りたい彫刻がいっぱいあったけれど、厳選してみます。

日本ではなかなかお目にかかれない作品ばかり…

陶酔…


そもそもプレストンは地方の駅で、改札も無人なのに ホームはとても広く 6レーン程あります。

電車に揺られること1時間、マンチェスターに着いてからはトラムで美術館へ。

Manchester Art Gallery…この猿の像にグッときます。ヒューマンと猿を入れ替え、髑髏を持って書籍の上に座り、足にはコンパスも。

不意に 画集も持っていたウォーターハウスの「ヒュラスとニンフ達」の原画があり、感激

夕方、ドンジョバンニと言うイタリアンで食べたクレームブリュレが激うまで、衝撃。

夜はアイリッシュダンスを見に行ってきました。

特に男性ダンサーの、表情は涼しげながら 足元では激しく巧みにタップする迫力に大興奮。テンポが速い楽曲はスコットランド民謡をも彷彿としました。


これまた今上で見れるとは思っていなかった、ストーンヘンジ。二次元のテレビ番組では何度となく見てきたし、いろんな方のSNSでも既知の画像でしたが、やはり現地に着くと まるで違う!

見渡す限りの360度の平原と心地よい風、流れる雲と共に降る小雨…壮大な空間芸術だと感じました。石はまるで舞台装置のよう。

吹き抜ける風も心地良い。

ストーンヘンジを囲む円形の歩道を歩くと、見る角度によっても表情が変わります。

涼しく 清々しい。

チケットの購入窓口にて、女性が観光客の母国語で書かれたパンフレット渡してくれます。ジャパンと答えると目を輝かせながら「日本にも環状列石があって、その展示がエキシビジョンにあるから、ぜひ見るように!」と大興奮。

にわかに信じ難く入場すると、なんと 秋田の大湯に環状列石があるとの展示コーナーが、それなりの面積を占めていました。我々も初耳。まさか、こんなに離れた日本の裏側で、母国の情報を目にするとは…

夏至のイメージが強いストーンヘンジでしたが、冬至の方がメインなのかな⁈

やはりアンコールワットに行った時もそうでしたが、現地でしか味わえない空気感や風、総合的な布置がそこにあります。

今はネットの動画や画像で行った気になれたり知った気持ちになれるけど、やはり現地に行かないと まるで別物だなと改めて実感しました。

何を隠そう、アーサー王は実在していたのでは…と思っているので、王の墓には感激です🪦

釈迦だって、当初は伝説上の人物だったしね。

何やらイベントがあるのか、大勢の人たちが、テント内にひしめいていました。

聖堂も素晴らしかった。

下記も、とても気持ちの良い空間で、石の上をケンケンパ。

そうこうしているうちに、次のストーンヘンジに向かう時間が無くなってしまう為、断腸の思いで、グラストンベリー・トーは断念…ホワイトスプリング後、帰り道、景色だけ車窓から眺めましたが、思いの他 高く急斜面で、まるでマッターホルンのように、人が蟻のように登っているのが見えました。

それにしても、憧れのグラストンベリーは、大好きな超自然的なお店のオンパレードで、あれもこれも欲しい!

ずっと探していたフラワーオブライフのペンダントもありましたが、ケルトでは命の木の模様が一般的なのかな?

どこからともなく、聖歌のような歌声が響き、ちょうどパレードもありました。

荘厳…ハ〜レル〜ヤー🎵

今上において、まさか来れると思っていなかったチャリス ウェルガーデン。 

霧雨が心地よいです。

皆さん、奈良県の三輪山のように裸足で歩いている方、多数。日本人の我々は、そんな事をしたら体の芯まで冷えそうです。

泉の水は冷たくて、なんだか銅が混じったような味がしました。

下記で祝詞の様なものを唱えているブラジル人らしきグループも。立て看板には「静粛に…」と書いてありますが、きっと祝詞はセーフでしょう。

有名な、ジョン レノンがイマジンのインスパイアを受けた ベンチの像↓

とても心地よい空間で、ずっといたいと思えました。

上記と対になっているのが、近くにあるホワイトスプリング。

覗くと ワンちゃん🐕がいました。


この泉の水が、1番おいしかった。


10年ぶり?の海外、しかも単独で移動するのは初。
Mirageとは言え、これまた 人生初のファーストクラスで 長距離・長時間とは思えないほど、あっという間にロンドンへ。 


ヒースローの乗り換えは、30分前までゲートが明示されず、ヒヤヒヤ。



マンチェスター空港では夫が到着口に。「あ、花束 持参で出迎えようと思っていたのに忘れていた」と。


夫の住んでるアパートは年季が入ってますが、大家さんがインテリアに力を入れているらしく、なかなかにアート。



晴れた日のアパートの外観。隣にはワイン屋も。



寝室にはフラワーオブライフを模した絵があり、これまた感激。




つづく。



数年前から行きたかった祭り。

本来は書き残すことも憚るのだろうけど、生涯に1度行けるか行けないか…記憶を風化させない為にも書き留めておきたい。


午前中に下鴨神社で、弓矢の行事に見入った事もあり、貴船神社への到着が遅れ、14時半から鞍馬へと登山。


途中の奥の院では、お経を唱えたり、手かざしをする人 多数。本殿には岩がゴロゴロ。ここに魔王尊が眠っておられるのだろうか。


儀式の準備の為に16時には鞍馬寺の本殿も閉まる為、何とか先を急ぐ。


無事に15時半には着き、必勝の小太刀や御朱印などを頂き、後は祭の場所取り。

金星?からここに魔王尊が降り立ったとされている場所です↓

標高410m程だけど、やはり山中にあるのだなと言う景色。

蝋燭と護符を買って、3時間後の祭に臨みます。

雲間からたまに満月も覗いていたみたい。

雅楽の演奏と共に、本殿に巫女さん達がずらり。

儀式が始まると、一切声を出さぬよう・撮影不可だったので、没入感を味わえます。


中央に座した僧侶の文言に応じて、式が進められます。皆で蝋燭の火を聖火リレー。多国籍な参加者で、いざ火を渡そうと振り返ると、背後に5人程の西洋人。

燈で暗かった景色が、煌々と輝きます。


個人的な欲望は横に置き、心に灯をともして、皆の平和を願う。

僧侶の文言を、皆で復唱(わりと長時間)…一体感が育まれます。

式の最中も、何度も皆で蝋燭を高く掲げたり下ろしたり。

何やら弦楽器の演奏が聞こえてきたり、今度は僧侶がわりと長文を唱えます…目には見えないけれど、皆の魂は繋がっている。

1文ずつ英訳の放送も流れ、全人類に配慮している感じ。なんとなく、大学に来たダライ・ラマの講演を思い出しました。

光と力の魔王尊…によって人類が大洪水や災害から早めに助けられた。救世主が来る?との内容。


おそらく日本は周期的な自然災害を免れない。それらと共存しつつ、何らかの救出者を待っているのだろうか。


終盤は、般若心経でもなさそうな、お経を皆で大合唱。

これはきっと西洋人にとってはスピリチュアル ジャパン🕯


本殿 奥からは、外国語のお経の旋律の様な歌声が聴こえてきたり、もはやオムニバス形式というか、雅楽に始まりお経や音響まで ヒットメドレー的な鷹揚さ。


最後に本殿の地下にお参りし、外に出ると、正面では本場インド?の僧侶らしき方が3人ほど座して、歌っておられました…この歌声だったのか!年長者は丸い扇子を仰ぎながら、まるで囀りのよう。

出口で巫女さんから明水を貰って飲み、蝋燭を並べます。

日本人なのに、まだまだ知らない事ばかり。参加した西洋人はどうやって この秘儀に辿り着いたのだろう。

それにしても、鞍馬の謎は深まるばかり。








念願のお醤油講座に行ってきた。

かれこれ7年ほど前に自分で酵素ジュースを作って以来、加熱殺菌しない調味料に目が向いたのは初めてかもしれない。
思えば小さい頃は同居していた祖母と、大豆を茹でて、潰して こねて味噌を作り、木の板箱に並べ、布をして寝かせるのが年中行事だった。
たまに、家族の目を盗んでは、布を上げて 中をチラ見したものだっけ。
他にも小豆から あんこを手作りし、それをイラスト付きで メモに残したりも。

もとい、本日の講座では、木の桶で作り、加熱殺菌していない生のお醤油を味わえた。
驚く程 まろやか。これはまさに高級和食店で味わう風味。タンクで作った醤油は、火を入れると、ドギツい味になるんだとか。




そもそもタンクには菌が住み着かないので、培養菌を入れている。木桶は夏場になると菌がもろみに入って発酵し、複雑に絡み合った味になる。また、風土によって菌が違うし、蔵によっても味が違う。
そういえば酵素ジュース作りでも自身の掌の常在菌を用いたっけ。
できれば同じ土地で育ったのものが より合うのでは…と、お醤油屋さんでは地元の木材を使って木桶を作っているんだとか。



蔵に入ると 菌が住み着いてる感覚がわかり、部屋中 発酵臭がして、黒いカビが隣の家まで移ったりするので、たまにそれを磨きに行ったりするんだとか。




衛生面では、木桶では今いる菌が死なないと、次の菌が入らないので、割と淡白な味になる。例え混入しても、7時間経てば 新参の菌はいなくなるので、割と安心。
だが、麹を入れている際は、納豆菌は強いので、持ち込まないように注意。日本酒の酒蔵では、米と納豆菌の40度での活性温度が一致してしまう為、要注意なんだとか。
納豆菌は うまみが出るので味は良いけれど、香りが強いので醤油には向かないそう。

醤油の材料として 大豆は うまみ、小麦は香り付けと糖分になる。九州の醤油が甘いのは仕込みから甘い大豆を使っている訳ではなく、後から砂糖を入れているから。北陸なども甘い醤油。南方は砂糖が豊富にある…昔、砂糖は高級品だった。


3つ目の原材料は塩。天日塩…日本は元来、海の塩。いわゆる化学調味料にはミネラルが入っていない。天日塩なら、多少 流れ出てはいるが、それなりに残っている。

海水と人間の浸透圧は同じなので、例え塩を取りすぎても均衡が保たれる、とのお話。そうすると昨今の減塩については、天日塩で無いもの という前提で、広報しているのだろうか。


世の中、知らないと怖い事ばかり。

今や海外でも発酵が流行っていて、スーツケースに、コンパクトな木桶を詰め込み、講習に奔走しているんだとか。欧州では、ひよこ豆を使って自宅でお醤油作り。ただ、やはり日本の食材で作るのが、日本の味になるのは言うまでもない。

加熱殺菌すると、もちろん酵母は死ぬ。それは大量生産して販売用に保存状態を安定させた醤油も酵素ジュースも、味噌も。

本質的に発酵食品を摂りたいなら、生を。