書評を書かせていただきました。 | フリーライター 熊谷あづさの雑記帳

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ねこの記事もちょくちょく登場する予定です。

ただいま発売中の『週刊女性』にて
ドリアン助川さんの新刊『あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル』(新潮社)の
書評を書かせていただきました。




書評で取り上げる本の決め方は、今のところ二通りあります。

ひとつは、「この本で書きたいのですが、どうでしょう?」と
自分から編集さんに提案する方法で
もうひとつは、「この本でお願いします」と
編集さんが選んだ本で書くパターンです。

今回の『あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル』は
前者です。

ドリアンさんの行きつけのお店に私もちょくちょくうかがう機会があり
ちょっとだけ面識もあったもので。

新刊を出されることを知った時、ぜひ、書評を書かせていただきたいと思った次第です。

『あなたという国 ニューヨーク・サン・ソウル』は
2001年のニューヨークを舞台にした小説です。
9月11日に、アメリカ同時多発テロ事件が発生した年です。

ドリアンさんは、当時、ニューヨークに住んでおり
ツインタワーに航空機が激突する瞬間も、タワーが崩壊する瞬間も
目撃しているそうです。

小説の中には、その場面も描かれています。

でも、おそらく、ドリアンさんは
9.11の現実を伝えたくてこの小説を書いたのではないと思います。

犠牲者への哀悼と、
世界中に殺伐とした空気が漂っている今の状況に対する
警鐘のような想いが込められているように感じました。

共通の知人を通して、
書評を書かせていただいたことをドリアンさんにお伝えしたところ
とてもとても喜んでくださいました。

著者の方に喜んでいただけることは
書評の書き手として一番の幸せです。

これからも、人様に喜んでいただけるようなものを書いていきたいと
あらためて思いました。