あの町 第2話 | ベア吉のおもちゃトーク♪シーズン5 FIVE ROAD~

あの町 第2話

全国?万人の皆様お待たせです。

水曜日…

誤字( ´艸`)小説の更新日です。

読み返したんで大丈夫かと思いますが…


では

あの町 第2話

ここから見た方は同じカテゴリを下がって前回を読んでね。

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その母をもう一度見た私は、一瞬目を疑った…


「お母ちゃん!?」


そう、その母親は自分の母にそっくりだったのだ。
自分の母は、私が小学生の時、自動車に引かれてこの世を去った…
そう、あのSLを無くした数日後だった…


そういえば、それ以来、SLのミニカーを見かけたらその事を思い出し
ていた…


「まさかな…」


まさかタイムスリップなどというベタな展開はないと思い、そこを去ろ
うとしたら、私の子供の頃は、まだ走っていた三輪トラックが前を通り
過ぎて行った…

また、しばらく歩くと、ふと気が付いたことがあった…
町の人々が着ている服が30年ほど前の流行だったデザインだと…


まさかな…という思いはだんだん膨らみ、とうとう近くを歩いている人
に「失礼ですが、今年は何年でしょう?」と聞いてしまった。
その通りすがりの人は、

「は?今年?今年はXXX9年やろ?」

と言った…

XXXの部分は…ちょうど、そこへ三輪トラックが通りかかった騒音で
よく聞こえなかった…なので、もう一回聞き返したら、また今度は
ボンネットバスの騒音で、同じくXXX9年…としか聞き取れなかった。


さすがにもう一度は聞けず…今年(2009年)だろうと自分に納得させ、
そこを後にした…


その時、そばを通った車のナンバーに「1979」とあったのを私は気が
付いていなかった…


そこは小さい町で、すぐに一周してしまった。
そろそろ帰ろうとしたが、最初の坂を登ってもやはり駅はない…
駅があった場所は広場で…先は森林だった…
確か電車は海沿いを通っていたと思ったが…


困ったぞ…と途方にくれて居たら、見知らぬ…いや、見たことのある
おじさんに声をかけられた。
そのおじさんに訳を話すと


「たまに同じような意味の分からんことを言う人が居るんよ…皆同じ
様に途方にくれちょったが、一晩家に泊まって行ったら、翌日はちゃ
んと帰って行ったで…翌日は戻って来んかったき…良かったら、家
に泊まって行きや…」


そう言われ、私はそのおじさんの家に止めてもらうことにした。

おじさんの家は港の近くの小さな旅館だった…
そこには遠方から来た漁師や土方などが泊まっていた…

部屋にはTVなどはなく…隣の部屋からは酒盛りをしているような声
が聞こえていた…

その声を聞きながら、私は窓から見える港の風景を見ていた…

場所は違うが…やはりいつかどこかで見た風景だった…


ドーン!


そこにいきなり花火が上がった…


つづく


全7話 あと5回…


良かったら感想など…


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