前回、ナイト・レンジャーの最高傑作はセカンドの「ミッドナイト・マッドネス」だろうと述べたのですが、ファーストアルバム「緊急指令N.R」もセカンドに劣らぬ傑作です。
むしろ、インパクトはこちらの方が上かも知れません。
なにせ1曲目「ドント・テル・ミー・ユー・ラヴ・ミー」のイントロが、シブガキ隊の某曲のイントロそっくり、いや、全く同じなのですから。
初めてこの曲を聴いた当時はぶっ飛びましたね。
正直言って、自分の耳を疑いました。
そういった話題は別として、「ドント・テル・ミー・ユー・ラヴ・ミー」はブラッド・ギルスとジェフ・ワトソンのギターバトルをフューチャーした出色の出来の曲です。
ナイト・レンジャーの特徴をずばり一言で言うなら、ツイン・リードギターにツイン・リードヴォーカルということになるでしょう。
しかも、ギタリストは2人ともスーパーギタリストだし、ジャック・ブレイズもケリー・キージーも素晴らしいヴォーカリスト。
「緊急指令N.R」は、そんな彼らのフレッシュな魅力が凝縮された好アルバムです。
バンドは、セカンドの「ミッドナイト・マッドネス」をピークに徐々に下降線をたどるのですが、その間にサントラに曲を提供したりもしてました。
印象深かったのが、あのマイケル・J・フォックスが主演した「摩天楼はバラ色に」です。
今となっては珍しい、たわいのないサクセス・ストーリーのコメディーなのですが、当時は結構楽しめました。
で、映画のテーマ曲に使われていたのが、ナイト・レンジャーの「シークレット・オブ・マイ・サクセス」。
映画にぴったりはまったゴキゲンな曲です。
ナイト・レンジャーをきっかけにハードロックの世界に目覚めた私にとって、思い入れのあるバンドの一つなのです。