世界バレーに物申す | 皆様ご機嫌いかがでしょうか 

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【久保田光彦オフィシャルブログ】 

地上波の、特にキー局と呼ばれるテレビ局のスポーツ中継が劣化しているということは、このブログでも取り上げたし、新聞・雑誌等でも繰り返し語られている。今更指摘するまでもないが、確認のためにあえて俎上にのせたいと思います。

時まさにTBS系列の世界バレー花盛りです。日本女子は32年ぶりのメダル獲得。視聴率も、終盤は20%超えを連発し、低迷TBSも久しぶりに快哉を叫びたいところでしょう。もちろん代表の健闘にイチャモンをつける気は毛頭ない。参加国も強豪揃いで、黄金時代復活の予感といっていいでしょうネ。

問題は中継である。有名タレントを並べてバラエティーのノリで騒ぎ煽ることに対する苦言は、ナンシー関さんの本を読むまでもない。なんなんだ、これは!と思うのが、”世界選手権”の看板を掲げながら地上波の決勝の放送が深夜枠なことである。なんで3位決定戦をゴールデンでやって、決勝が深夜枠なのか?! バレー界で最も権威のある大会と、「ひるおび」で安東アナが言っていたが、だったらその権威を傷つけるようなことをしちゃだめでしょ。視聴率欲しさに、最高の舞台・試合をないがしろにしたら、バレー界のためには決してならないと思うがナァ・・・。

しかも3位決定戦自体が、生を装いながら実は追っかけ(専門用語)というスタイルで延長時間枠を含めた、時間内におさまるようにしている。だから、ああ~、これはファイナルセットまでいくなぁ、と読めてしまうのだ。このやり方はフジが始めたのだが、TBSは本当にフジの真似をしますネ。バレーは試合時間がまちまちなので、ゴールデンで放送枠を切るのが難しい。したがって、生っぽくするある種苦肉の策なんです。

上記の事柄は、最初にも書いたが以前から指摘されていた。こんなことを個人でどれだけ声高に叫んでも、露ほどの影響もないでしょう。キー局は視聴率獲得のためなら、文字通りどんなことでもする。スポーツ中継を一つの作品としてみるのではなく、素材として意識する。だからズタズタに中身を切り裂いても気にならないし、スポーツの(この場合バレーボール)の未来・啓蒙などは、ハナから眼中にない。

このことは、なにもTBSに限ったことではありません。他も依って知るべしで、テレ東などはもっとヒドイ。つまり結論を言えば、スポーツ中継はBS・CSで観る時代に入ったということなんです。スポーツはライブがベスト。中継枠を十分に取れる、しかも試合そのものを忠実に真正面から捉えて、余計な脚色を排除し性格な情報を提供する。地上波との棲み分けをしないと、劣化は他媒体にも波及しますよ。もうそろそろ、本物を見極めようぜ!って、なんか気張ってしまうんですヨ、この話題になると…。