マニフェスト考
テーマ:ブログ民主党のマニフェストについて、最近メディアを通じて、あるいはメディア自体から、あるベクトルの論評が頻繁に発せられている。様々な表現ではあるが、共通している論旨は、「マニフェストは大切だが、マニフェストにとらわれるのはいかがなものか。実行するのに困難がともなうなら、ある程度は反故にしてもかまわない。それは国民も判っている。」というものである。
つい先日の土曜日、朝の情報系番組を見ていたら、防衛の専門家である某大学教授が、『マニフェストは選挙の時だけの公約なのだから、ウンヌン…。』と宣っていたのだが、これってどうなんだろう。おかしくないですか。まだ政権が誕生して2カ月しか経たないこの時期に、すでにマニフェストはどうでもいい的発言は、私は賛成しかねます。
マニフェストは政権公約である。自民党時代の選挙公約とは訳が違う。国民との約束であり、実行を担保するものなのである。『公約なんて大したことではない!』と国会でほざくような総理大臣を生まないためにも、マニフェストを、どんなに少なくとも1年はきっちり実行する姿勢を見せてもらいたいですね。もうすでに民主党は、かなりいろんなところでグラつきかけているのだから。
上記の論評の中で、マニフェストに優先順位をつけるという点に関しては、同意見である。年金・インフルエンザ・景気浮揚・失業者対策など、急を要する事項はある程度強引に進めても文句は出まい。逆に、ダム・JAL・普天間・高速道路・地方分権等はある程度時間をかけてもいいのでは…。要はメリハリだと思います。
今夏の選挙はマニフェスト選挙と呼ばれた。しかし投票した国民のうち、何%がマニフェストに賛成して民主党にいれたのだろうか。”明治以来の官僚体制の打破”や”コンクリートから人へ”といったキャッチフレーズが、マニフェストの細目より魅力的だったと感じたのは、私だけではないはずだ。それを承知で、でも【マニフェストが大切】と敢えて声高に唱えるのは、政治と大衆を最も端的に結びつけるものが選挙であり、マニフェスト選挙は具体的で判りやすく、ある意味成果を可視化できる(数値化)からなんですね。
さきほどグラついているといったが、日本郵政社長に元大蔵次官の斎藤氏を起用した一件は、あれは大失敗でしょう。もし鳩山内閣が途中で頓挫したら、間違いなく主因である。まあ、マニフェストを堂々と破ってくれたものだ。斡旋と選任は違うと言ってみたところで、言い訳以外の何物でもない、『やっちまったなぁ~!』である。こっちもあげた拳を下ろさざるをえなくなる。
所詮民主党は自由民主党と根っこが同じということなのか…と考えてしまいますね。自由が取れた分、ひょっとしたら始末に悪いかもしれない。初めて政権の座についたというエクスキューズは、年内一杯でしょう。小選挙区はドラスティック。そのことは民主党が一番よくわかっているとは思うが…。




