入院10日目。がんに効く飲み物。 | 44才ガン科医の胸腺腫ガン漂流Operation!

入院10日目。がんに効く飲み物。

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 昨日、親戚の方にお見舞いに来ていただきました。ほんとに、皆さん忙しい中、見舞いに来て頂くととても励みになります。自分も知り合いが今まで入院すると、相手の状況によっては、行ったら返って邪魔かな。。。とか思っていましたが、どんな状況でも、もちろん、意識がないときはわかりませんが、うれしいものだな。。。と思うようになりました。というわけで、手土産にいろいろなものを頂くのですが、昨日頂いたのが、この青汁のような飲み物。。。。ポカリスエットで割ると飲みやすいし、必ずガンが治る。と力説されたので、うそだろーと思いながら、あまり、文句を言うのはどうかな。。。と思い、頂きました。飲んでみると、やはり奇妙な味はしますが、ポカリスエットに薄められて、何とか飲むことはできました。それを見て、親戚の方は満足されてたので、とりあえず良かったと思いました。もし、たくさん頂いたらどうしよう。と心配していましたが、とりあえず、1杯分しかお持ちじゃなかったので安心しました。


 世の中には、ガンに効く、何とか病に効くと代替療法やサプリメントの宣伝が満ち溢れています。この親戚の方のように、完全に善意によるものなら、付き合い上少し頂いてみることもしますが、自分も、医者で、さらに、実験もしていた研究者の端くれである以上、論文の裏づけがある、保険適応になっている薬を、医師の処方で頂くことはしますが、ただガンに効く!と宣伝しているものを頂く気持ちはまったくありません。でも、この世界にそんな広告が満ち溢れているのは、資本主義社会のいやな点だなあ、と思っています。知人が薦めてくれるなら、まだいいですが、このようなブログを見て、まったく知らない自分に、何の理論的裏づけもない薬を薦めてくる人は、商売以外に何が目的なのだろうと、ほんとに不思議に思います。読者になっていただいて、交流がある方ならわかりますが。でも、これだけ、宣伝のコメントも来るということは、そのような薬を使ってしまう人もたくさんいるのだろうな。と思います。


 誤解があるといけないので、もう少し書きますが、自分はいわゆるサプリメントを全否定するわけではありません。眼科領域でも、最近増えてきた病気に加齢黄班変性症という病気があるのですが、それにはオキュバイトという薬が、進行を緩やかにすることがわかっているのですが、保険適応になっていないため、薬局で買うことを進めています。ただ、闇雲に、ガンにも、近視にもあらゆる病気に効くといっているものは何なのなあ?と思います。そんなすごい薬ならなぜ医師が使わないんでしょう?
 

 入院生活は落ち着いています。この何日か、何もすることはなく、何のために入院してるのかな?といった感じです。とりあえず、痙攣発作も起きていません。

 明日は昼から、外泊なのでそれがとても楽しみです。外の空気はおいしいんだろうなあ。結構寒くなってきたんでしょうか。なんか、季節の感覚が無くなりますね。