無事可決、成立すれば次のように変わる予定です。
主な改正予定
①高度専門職の在留期間の制限撤廃
「高度専門職一号」として何回か在留許可更新を受けた外国人は、「高度専門職二号」という在留資格を受けることができ、この場合、在留期間の上限を設けない、つまり在留期間が「無期限」=永住可能になります。
②「技術」と「人文知識・国際業務」の区分が廃止し一本化
「技術」と「人文知識・国際業務」をまとめ、「技術・人文知識・国際業務」に一本化されます。
③船舶観光上陸の許可
一定の要件を満たし、法務大臣のお墨付きをもらった「指定旅客船」の船長または旅客船会社から観光のため、上陸許可の申請があったときは30日(日本に1か所しか寄港しないときは7日)以内で、指定旅客船の外国人旅客に対し観光上陸許可がなされます。
これはクルーズ船の外国人旅客が日本に寄港した際に通常よりも簡易・迅速な手続きで上陸できるようにするもので、観光立国政策との関連でなされるものです。クルーズ船は、一度に多数の乗客が乗降する一方、滞在時間が短いため入国審査待ち時間を極力短くすることが求められていたからです。
④みなし再入国の際の手続き簡素化
「みなし再入国」という制度があるのですが、航空機で入国し「短期滞在」の在留資格を与えられた外国人が、クルーズ船で出国し一定期間内に当該クルーズ船で再入国する場合には、原則として再入国許可を受けることを要しないものとすることで、クルーズ船入港時の入国審査の更なる迅速化・円滑化を図るものです。
この出国後再入国までの期間は、在留期間内かつ15日以内です。
⑤「投資・経営」の在留資格が「経営・管理」に改正
現在は、在留資格を求める外国人は原則として、単に事業の経営を行うだけでなく、当該事業に「投資」することが必要でした。そのため、今までは、500万円以上の投資をし、事業を行うことが必要でした。
これが、改正法では、「本邦において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動」と「投資・経営」に該当する活動が定義され、投資は必ずしも必要ではなくなりました。
そして、改正案では投資が不要となったので、在留資格「投資・経営」の名称が「経営・管理」に変更されています。
その他、現在このようなことも検討されています。
http://www.moj.go.jp/content/000123803.pdf
上記の内容は、まだ改正「案」であり、正式決定したものではありません。
可決・成立後、具体的な内容が公表されるかと思いますので、その際は早くこのブログでご報告・解説してみたいと思います。