最新長編が発売になっています。
文藝春秋
¥2,200
「あんた、ゴミサトシって知ってるか?」
元刑事の河辺のもとに、ある日かかってきた電話。その瞬間、封印していた記憶があふれ出す。真っ白な雪と、死体――。あの日、本当は何があったのか?
友が遺した暗号に導かれ、40年前の事件を洗いはじめた河辺とチンピラの茂田はやがて、隠されてきた真実へとたどり着く。
『スワン』で日本推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞を受賞。圧倒的実力を誇る著者が、迸る想いで書き上げた大人のための大河ミステリー。
前作の『スワン』から一年以上かけ、これまでになくのたうち回りながらようやく完成に漕ぎつけました。
執筆中、特に新型コロナの第一波が到来していた4月のころ、「なぜおれはこんな時代に2019年を舞台にした小説を書いているんだ?」と自問自答し、無気力に囚われもしましたが、そこを抜けてみると今だからこそこの作品は書くべきだったし、書いて良かったなと思えました。
分厚いですが、そのぶんの読みごたえはあるはずです。
どうぞ手に取ってみてください。