留学期間ももう残り1週間を切ったので、この10ヶ月間を振り返ってみようと思います。
今回は私が留学期間中に遭遇したトラブルなどについて。



◇到着初日
 到着初日からドタバタでした。私はこれまで、モスクワに1ヶ月(大学教授引率のグループ研修)、アメリカに3週間(留学手配業者に個別申し込み)と、2回の短期語学研修を経験しましたが、2度とも到着初日からどうしていいかわからないことはありませんでした。ただ今回は、到着初日に入寮手続きを自分でしないといけなかったので、かなり困りました(その当時は本当に全くロシア語話せなかった)。
 学校のウェブサイトでは初学者も受け入れている、という触れ込みなのですが(実際授業は初学者向けのクラスもちゃんとありますし)、身の回りの世話は自分でしなければいけません。なので不安な人は留学仲介業者などを通す方が無難かもしれません。
 私自身は、仲介業者を通さず、すべて自分で手配しました。学校とのメールでの連絡はすべて英語でやり取りしていました。実際、学校のスタッフや教員は英語を話す人が多いです。ただし、寮のスタッフなどには全く通じません。結局私は入寮の際、たまたまその場にいたフランス人留学生に英語を介して助けてもらいました。(学校に空港までの迎えを頼んでいましたが、そのスタッフも英語は一切通じないし、入寮手続きも特に手伝ってはくれません)


◇ネット不通
 12月に携帯電話のキャリアの契約に関するトラブルがあり、突然ネットが使えなくなることがありました。その直前に携帯電話にお金をチャージし、ネット経由で後半6ヶ月分のネット契約を締結した…はずだったのですが、その契約がされていないことになったり、チャージしたお金の残りも消えたりとわけのわからないことに。困ったので、起こった現象を時系列でチャートにして、それを持って店頭に行って相談しました。数日後に無事解決したものの、数日間ネット不通ですごく不便でした。
 ちなみに、知り合いの中にも何人か同じように、チャージしたはずのお金がいきなり消えたりとトラブルに見舞われる人がいました。こればっかりは気を付けようもないので、とにかく何かあった時に店頭に相談に行くしかないです。(あとはまあ、新しいプラン契約をするときにはネットでするのではなく店頭でする、などすれば少しは防げるのかな)


◇番外編:スリ

 これはモスクワではないので番外編ですが、冬休みに訪れたドイツはドレスデンで財布をすられました。財布の中にはお金(ドル、円、ルーブルで計5万円分くらい)以外にもパスポートやカード(クレジット・キャッシュ両方)、身分証、ロシアで使っていたsimカード、レギストラーツィヤ(ロシアでの滞在登録証)も入っていて、気づいた時には目の前が真っ暗になる思いでした。 滞在先のホテルのフロントで教えてもらった警察に出向き相談したところ(英語対応ばっちりOKでした)、なんと財布が届いていて、お金(とモスクワでのバレエのチケット)が抜き取られた以外はすべて無事でした。カード類も、その後問い合わせたところ、不正利用なし。
 モスクワでそれまで何もなかったので、油断していたのだと思います。お金やチケットはもちろん悔しかったけれど、カードとパスポートが無傷で帰ってきただけ本当にラッキーでした(パスポートなくなったらまずモスクワに戻れなかった…)。


◇キャッシュカード紛失
 ドイツで危機を乗り越えた私の国際キャッシュカードでしたが、翌月モスクワであっけなくATMに飲み込まれていきました…。噂には聞いていけれど、本当に自分が遭遇するとは…。
 使用したATMは、ГЗに設置されているズベルバンクのATM。ATMの角っこにつけられていた、手書きの「故障中」という案内に気づかず手続きをしてしまいました。お金は出てきたのですが、カードは出てこず。しょうがないのですぐにズベルバンクのカスタマーサービスに電話して相談。ちなみに、英語での相談にも対応していたので、電話先でも何とかなりました。
 まず電話するも、「とにかく本国のカード会社に電話してカードを止めろ」の一点張り。「いや、私今留学中でこのカード止めたらお金おろせなくなるんだけど…」と言っても、「とにかくブロックしろ」と。しょうがないのでいったん電話を切って、カード会社に電話してカードをブロック。そのあともう一度ズベルバンクに電話すると(向こうはさっきとは違う担当者)、「10日間くらいでカードを手元に返せるはずだからそのころもう一度電話してきて状況確認してくれ」と。でも正直、すでにブロックしてしまったカードを返却してもらう意味もないと思ったので、もういいといって電話終了。
 ちなみにその後は、ほかに持っていたクレジットカードのキャッシングを利用して、一時帰国までの間をやりすごしました。(→一時帰国中に再発行手続き)
 
この件を通して重要だなと感じたことが数点。
 ・キャッシュカード以外のキャッシング手段(クレジットカードなど)を確保しておくことが必要。
 ・たとえカードが飲み込まれたりしても、その場で対応してもらえるように営業時間内の銀行内のATMを利用する。
 ・それ以外の場所のATMを利用する場合は、故障していないかなど要確認。
 ・また、利用明細をもらっておくこと(何かあって電話連絡する場合、利用明細にATMのナンバーなどが記載されています)。


◇寮の部屋の不具合
 МГУのГЗは本当に古い建物なので、入居にはそれなりに覚悟が必要です。とはいっても、部屋の場所やコンディション、そしてルームメイトなど、当たり外れがあるので、ラッキーな人は割と過ごしやすいでしょうし、ハズレを引いた人はどこまでもしんどいと思います。 私自身は、結構なハズレくじを引いたような気がします。隣人は騒がしい中国人、寮建物は駅から反対側の建物の1階、部屋の照明の調子がすごく悪い、などなど。こればっかりはもう運なので、気をつけようにもできることはないですが。



他にもいろいろあったかなぁ。思い出したらまた追記します。

そして何より、こういうトラブルが起こるごとに、助けてくれたり愚痴聴いてくれたりしてくれた、友達や先生方に感謝です。周りの方々にたくさん助けられた10ヶ月間でした。