まず、最初に断って置かねばならないのは、このブログ記事は、涙なくしては語れない感動的なストーリーでは全然無い、という事である。これは、単に一人の貧相な三十路男性が「一杯のかけそば」を頼み、食し、その感想を述べる、という甚だ下らない記事であるに過ぎない。はあ。こんなもの一体誰が読むのだろう?書いている本人が不思議なのである。舞台は久留米市宮ノ陣町五郎丸1577-7であり、時期は3月、お腹を空かせた幼い兄弟も、「北海亭」の心優しき大将夫妻も、勿論登場しないのだ。
この記事は「蕎麦処 一閑人」さんに関するものである。
全体に白い外壁に、石を模した黒い壁が入り口両脇に配され、ツートンカラーが映えている。角ばったモダンな平屋様式だ。
木の扉には、ぼやけた色合いのステンドグラスが嵌め込まれている。男はうまい蕎麦にありつける予感に胸が高鳴った。
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男は実際に食べてみた。当たり前だ。食べる為に来店したのだから。
コシと呼ぶのか、歯応えがある蕎麦だ。香りは分からない。男は鼻が詰まっている。それでも、美味い事は間違いない。何だか上品な味である。カツオ出汁が最高である。ヒャッホーと叫びたい気分だ。比較対象がカップ麺どん兵衛しか無い男では説得力に欠けるかも知れない。それでも男は断固として世間に伝えたい気持ちで一杯なのだ。溢れる想いは止められない。
一閑人さんの蕎麦を食べたら美味かった、という事を…。