3D点群処理ソフトウェア MAGNET Collage
トプコンGLS2000レーザースキャナ用点群処理ソフトウェアScanMasterの実質的な後継ソフトウェアであるMAGNET Collageスキャンキットがようやく使えるようになりましたので、簡単なレビューをお伝えしたいと思います
▽トップ画面…データを測地参照したら地図上に表示できるようになっています。
これまでScanMasterは64ビットOSへネイティブ対応していなかった事もあり、データの取り込みや写真のテキスチャマッピングに非常に時間がかかっていたのですが、MAGNET Collageでは大幅に早くなっています。
またテクスチャマッピングは今までは機械点ごとに行う必要があったのですが、データ取り込み時に一度に全機械点に適応できるようになったので、作業効率は格段に上がると思います
そして、GLS2000の点群データだけでなく移動体計測システムのIPSシリーズやドローンから作成した点群データ、あるいは他社製の3Dスキャナなどで取得した点群データもひとつのワークスペース上で一括管理出来るようになっており、汎用性も非常に高いです。
▽点群取り込み画面とパノラマ画像作成画面
▽取り込まれた点群データ
▽パノラマ画像を作成すると機械点ごとに下記図のような写真の球が作成され、これをダブルクリックする事でパノラマ写真が展開されるようになっています。
▽展開されたパノラマ写真
断面スライス表示もより簡単に表示できるようになっています。
この機能のおかげでノイズ処理が非常に早く楽にできるようになります
そして何よりのトピックスは、点群合成(位置合せ)のバリエーションが増えた事だと思います。
いままでのScanMasterでは、点群合成の方法は①機械点後視点法 ②後方交会法 ③タイポイント法 ④点群マッチング法から選ぶ事はできましたが、一度変換したデータを再度別の座標系へ変換する事はできませんでした…
MAGNET Collageでは「ステーションセット」(※モデルプロジェクトの場合は「モデルセット」)という概念が追加された事で、一度合成したデータを再度別の基準を使って座標変換する事ができるようになりました
例えばですが、上記データは位置合せ前の青色、緑色、紫色の3つの異なる点群データが表示されています。
※点群の色はコピーしたり変換する度に自動的に変わるので以降同じデータでも色が変わります…
先に位置合せしたい点群データを「ステーションセット」あるいは「モデルセット」にコピーして上記4つの合成手法に加えてマニュアルレジストリ法の5つの手法のいずれかを用いて先に合成します。
その後で合成した「ステーションセット」あるいは「モデルセット」をひとつのステーションあるいはモデルとして扱い、残りのデータと異なる手法で合成を行います。
3つの点群データが重なりました。
合成したデータは必要に応じてノイズ処理などをしてから、ひとつの点群データにまとめて外部に出力します。
業界で一般的に使われている、LAS CL3 PTS E57 形式などで出力できます。
少し分かり難い部分もありますが、使いこなせればこれまで難しかった他社製のデータの合成も精度よく出来るようになるので、重宝すると思います
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