チャーリーとチョコレート工場 | 日々雑記

チャーリーとチョコレート工場

昨年劇場で上映されたときに1度見ていたのですが、

最近友達の間でDVDがまわり、

おまけに「J・デップはTMレボリューションの西川某に似てるよね~」「そうそう、似てる似てる~」などと

たわ言がまかり通っているのでもう一度検証することにしました。 (以下ネタバレあり)


英語モノはお勉強のために英語字幕で見るようにしてるのですが、

今回そうしてみて、劇場で分からなかったウンパルンパの歌詞ディテールもようやく理解出来ました~。


歌では4人目の子供が脱落した時のQueenやKissを彷彿させるハードロック調の音楽、

子供がはまるトリックでは、リスを欲しがった欲張りお嬢の顛末が一番気に入っています。


チャーリーが良い子なのは議論の余地なしですが、

チケットを当てたチョコを買ったのは落ちていたお金だし、

あの工場で最後まで勝ち残ったのも欲深い子が自滅していっただけ。

親子関係を苦手とするウォンカはそれをわざと見逃し、

反省を促すわけでも説教をするわけでもない。全然愛情がない。


勝ち残ったチャーリーは普段通り控えめにしていたのであって

映画だけをみると別にいい子だから「勝った」とも思えません。

ウォンカと唯一会話できている子だとは思いましたが、

そのあたりの狙いがよく分かりませんでした。


派手なしかけと賑やかさに目を奪われてあれれと思ううちにエンディング。

何よりも家族を大切にするチャーリーの姿が

”親”に過剰反応していたウォンカと父の和解のきっかけにもなり、

最後の場面はとても心温まる良いオチです。


が、そもそも「落ちていたお金で買ったチョコだよね?」

西川論争とあわせて私の周りではひっかかった点ではありました。

(原作ではもう少しチャーリーの葛藤も描かれているようですが。)


1年に1枚誕生日に買ってもらえるチョコからでもなく

おじいちゃんのへそくりから買ったチョコからでもなく

ゴールドチケットが出たところがシニカルなこの話の良さなのかな?


ティム・バートンらしく細部まで作りこまれた遊び心満載の映画、

やや賑やか過ぎる気もしなくもないけれど

ブラックでオトナ向けのファンタジーです。

独特の箱庭ワールドを楽しめます。


ジョニー・デップと西川某、

髪型と頬がこけているところ以外、やはり似てません~。


チケットのこと、チャーリーが勝ち残る過程を原作の対象である子供がどう思うのか、気になるところです。