セーラー服と機関銃
薬師丸ひろ子主演、機関銃をぶっ放し「カ・イ・カ・ン・・・」というシーンが一世を風靡したこの作品。
公開から四半世紀を経て、改めて見ることになりました。
アイドル全盛期の80年代、たのきんを始め人気絶頂の彼ら・彼女らを主演させた青春映画がいろいろあったと記憶しています。
「セーラー服と機関銃」もそのうちのひとつだったよな~、主題歌大ヒットしたよな~という程度の記憶しか残っていませんでした。
絶句しました。
なんだかスゴい雰囲気の作品です。
支離滅裂な展開、じめっとした色調、長く独立したシーンがコラージュのようにつなげられています。
あらすじだけ追うとかなりとんちんかんな話なのに(赤川次郎作品は多数愛読してますが)、
このシュールで危うい空気は一体何なの!
実際見たことはないけれど、ピンク映画というか、なんだかそんな裏街道の雰囲気全開。
セーラー服にルージュ、ハイヒール、
それをカリメロヘアで子供体型の薬師丸ひろ子にさせるあたりが深い。
アイドルに憧れる夢見る小中学生に薦められる映画では全くないじゃないですか!
完全に大人の映画です。
もしかしてこれ、実験映画だったのでしょうか?
確か大ヒットしましたよね。
当時の日本人はもっと精神的に成熟していたのでしょうか。
これこそがザッツ角川だったのだとしたら、私の角川映画に対する認識変えないと。
相米慎二監督という才能とあのときの薬師丸ひろ子、
ものすごく下世話な物語の上に、はちゃめちゃでアンバランスな世界を作り上げています。
こういう種類の緊張感、久しぶりでした。
「戦国自衛隊」も手元にあるのですが。
ちょっと気持ちが落ち着いてから見ることにします。
相米慎二監督の作品も改めてチェックしなければ。