特別会計にメスを入れろ
本日は特別会計について菊池英博氏の著書 「消費税は0%にできる」(ダイヤモンド社)から引用する。
以前にも本ブログで紹介したが、ぜひみなさんにも読んでいただきたい。
一般会計やら特別会計やら、普通に暮らしている人々にとってはなんだか難しい話に聞こえるが、決してそうではなく、非常に分かりやすく、かつ、財務省や官僚が国民に知らせないでやっていることが書かれています。
国民の税金で雇われている官僚らが、国民の税金を使って収益を上げているにもかかわらず、その爆大な収益を全く国民のために使わず、財政危機を煽り増税を目論んでいるのである。
鳩山政権が来年度予算でマスゴミや野党に攻撃を受けているが、この特別会計を使えば予算が簡単に組め、さらに増税もする必要もない。 高速道路無料化も医療にも様々なことに費やせるのだ。
以下、引用するのはほんの一部だが、このほかにもまだまだ出来る事があります。 日本は財政危機ではない。 騙されるな鳩山政権、日本国民よ。
(引用貼り付け開始)
P105~P108
特別会計には103兆円の備蓄金(埋蔵金)がある(中間摂取)
一般会計が単年度主義で次年度への繰越金が認められていないのに、なぜ特別会計では積立金、剰余金、次期繰越金(内部備蓄金)が認められているのであろうか。 これは、特別会計では省庁が1つの事業を行っており、事業には継続性があるので内部保留の蓄積が必要である、という考えからきていると思われる、 しかし、こうした内部備蓄金は必要ない。
「外国為替特別会計」と「財政融資資金特別会計」では、運用金利の変動によって特別会計内部に損失が生じないように、「金利変動準備金」を積んでおり、これが、「積立金」として多額にのぼっている。 また政府は国債による調達金利よりも高い金利で「最終借入主体」に貸し出しており、その差額が特別会計の利益である。 その結果、剰余金が発生し、多額の積立金と次期繰越金が発生している。
2007年度決算で見てみると、積立金残高は68.9兆円(前年比プラス6.8兆円)に達しており、さらに翌年への繰越金が33.6兆円(前年比マイナス7.9兆円)もある。 合計して102.5兆円(前年比マイナス1.1兆円)が特別会計内部で備蓄金(埋蔵金)として残されている。
特別会計は国民の税金と預貯金を原資とする国債と借入金によって調達した資金を運用して多額の収益を上げているのに、原資を供給している国民には利益金を戻さずに(一般会計に組み入れずに)、特別会計のなかに積立金、剰余金として蓄積しているのである。 まさに特別会計の中間摂取である。 (略)
日本の財政の実態は黒字だ
2007年度の特別会計では、一般会計から47.9兆円の繰り入れを受けて予算を組み、42.6兆円の剰余金を残している。 一般会計では総額81.8兆円の歳出をするために国債を25兆円発行しており、この部分が財政赤字である。 しかし一般会計と特別会計を一体にしてみると、特別会計では一般会計から47.9兆円の資金援助を受けながら、その9割に当たる42.6兆円が剰余金となり、積立金と次期繰り越し金は103兆円に達している。 つまり、特別会計の剰余金42.6兆円を一般会計に戻せば、一般会計は黒字であり、一般、特別会計を一体としてみても、黒字になる。
特別会計の剰余金は、決算時点での歳入と歳出の差額である。 特別会計は次年度への繰越しが認められているので、剰余金は積立金、次期繰越金として特別会計内に残る。 過去数年の状況を見てみると、特別会計には剰余金が毎年多額に出ている。 2004年度43.3兆円、2005年度51兆円、2006年度51兆円、2007年度42.6兆円である。 こんなに余っているのだ。 剰余金は特別会計歳出総額の20~25%にも及び、これはあまりにも多すぎる金額だ。 毎年剰余金が出るということは、当初の予算編成が適切ではなかったことであり、また予算の無駄使いと言える。 また一般会計から特別会計への繰越金がほとんど特別会計の剰余金に残ってしまう現状を見ると、当初の段階で特別会計への繰入金を大幅に減額すればよい。
そうすれば、一般会計は黒字になる。
(略)
剰余金のうち、特に支出目的のない「次期繰越金」は2006年度で41.5兆円、2007年度で33.6兆円もある。 次期繰越金はすべて一般会計へ繰り入れて、政府投資・医療・社会保障費などの成長政策を推進する財源にするべきである。
一般会計だけを槍玉にあげて「財政危機だ! 増税だ! 増税だ!」 と国民に叫んでおきながら、特別会計はまさに放漫財政である。 100兆円を超す備蓄金の運用益だけでも3~4兆円は出ており、10年で40~50兆円に達する。 しかしこの資金がどこに使われているかは全く不明である。
(引用終わり)
民主党の故石井紘基氏もこの特別会計などの調査をしていたみたいだが、石井氏が暗殺された理由はここにあるのではないか? この積もり積もった資金の行方がばれるのを恐れた官僚らの仕業ではないか? あの元厚生省事務次官殺害も年金やその他もろもろの悪事がばれる事を恐れたための仕業ではないかと私は見ている。 愛犬チロの仇などというバカげた理由で殺すなんぞ、国民が信じるわけがない。
ともかくこの特別会計の実体を国民に知らしめ、鳩山政権もこの事にメスを入れて特別会計を利用すべきであろう。