えー、楽天テクノロジーカンファレンス のライトニングトークで組込みOSについてしゃべってきました。


まずは関係者のかたがた、発表者・参加者のかたがた、どうもおつかれさまでした。主催の楽天さんにも感謝です。このようなカンファレンスを開催してくれるとは、なんて気前がいいというか、いい会社だなあとしみじみ思います。


感想は、とにかく英語が多いということ。いや英語がしゃべれないとダメというわけではなく、会場内のいろんなところでしばしば英語を耳にする。さすが社内公用語を英語にする会社だなあ、と思った。


あと私の発表を聞いていただいた多くの方、どうもありがとうございました。なんか場違いな発表でごめんなさい。まあWeb系のかたたちもたまにはこういう低レイヤーの話も新鮮なのではないかと(^^;)。ちょっと尻切れな感じで終わってしまいましたが、あの後は書籍「12ステップで作る 組込みOS自作入門」 の紹介と組込みこぞう勉強会 の紹介が入っていました。このような紹介は時間切れのことを考えて、もっと前のほうでやらないとなあと反省。


組込みはどうしてもクローズドなイメージというか組込みは組込みで閉じちゃっているような感があって、Web系のひとは「組込みってよくわからん。まったく別の世界」なーんて思っていることもあるみたいで(実際、そんなような感想を聞いたことがあります)、こういう発表とか勉強会とかで組込みのこともいろいろ知っていただいて距離が近くなればなあと思っているので、今回、場違いかなあと思いつつもあえてLTに応募してます。なので勉強会のほうもよろしく!


実際これからのエンジニアは、Web系はWebだけとか、組込み系は組込みだけとか、そーいうふうにくくってしまうのでなくマルチになんでもある程度は知らないとならないと思う。日本と外国というような「国」のボーダーも越えなければならないが、そーいう技術的・分野的なボーダーも越える必要がある。


さて、発表中で「KOZOSは自由ソフトウェアです」とポロっとしゃべった。まあg新部さんが来ていたのでそのような言葉がポロっと出たわけだが、ちょっと気になったので調べてみた。


というのは、KOZOSのライセンスはKL-01で、このライセンスはソースコードを改変した場合に、そのソースコードを再配布する義務が無い。つまり改変後のソースに関しては自由であることが保障されないので、リチャードストールマンがいうところの「コピーレフト」ではない、ということになる。


なのでまあ一般的な「フリーソフト」という言葉を利用するならば「KOZOSはフリーソフトです」と言ってもいいと思うのだが、コピーレフトが保障されない場合に、リチャードストールマンの言うところの「フリーソフトウェア」(自由ソフトウェア)に相当するのだろうか?という疑問があった。というか発表後に疑問がわいた。


で、ちょっと調べてみたのだが、リチャードストールマンの言うところの「フリーソフトウェア」は、コピーレフトでなくてもいいようだ。たとえばBSDライセンスは改変後のソースコード再配布の義務が無いためコピーレフトではないということになるが、フリーソフトウェアではあると言えるらしい。なのでKOZOSも堂々と「自由ソフトウェアである」と言っていいということになる。なるほど、今後はGNU関係の人がいる場所では「自由ソフトウェアです」と言うようにしよう。


あと懇親会で、嬉しいお話がありました。電設部勉強会や組込みこぞう勉強会でお世話になったつかださんが、OSS奨励賞 を受賞したとのこと!いやー、すごいなあ。いろんな勉強会に出てて顔も広くてすごいなあバイタリティある人だなあと思っていたけど、素晴らしいことですね!


いろんな勉強会を開催したり運営を手伝ったりして、人と人とのつながりをいっぱい作っている功績が認められたのでしょうなあ(実際、素晴らしい功績だと思いますし)。わたしもつかださんのおかげでつながりができた人がいっぱいいるので、今回の受賞は私も嬉しいです。ほんとにおめでとうございます!