『夢を力に』 双日(株)会長 加瀬豊 ~日本経済新聞朝刊 2012年8月27日付~ | チームビルディングブログ

『夢を力に』 双日(株)会長 加瀬豊 ~日本経済新聞朝刊 2012年8月27日付~

今回は、日本経済新聞 2012年8月27日付の朝刊に掲載された、
双日株式会社会長 加瀬豊さんの記事をご紹介いたします。

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ずっとはらはらして観(み)ていたが、
なでしこジャパンがとうとうオリンピックで銀メダルを取った。
昨年のワールドカップ(W杯)ドイツ大会に続き、
またもや素晴らしい感動を与えてくれたことに感謝するとともに、
心から「おめでとう」を伝えたい。

今年1月、縁あって佐々木則夫監督と対談する機会を得た。
その折に監督が話しておられた「強いチームの作り方」。
そのポイントは、まずチームの皆で夢や目標をしっかり共有すること。
そしてその夢や目標を実現するために、
皆が強い意志をもって自主的に準備を重ねていくこと。
それが何より大切だという。


佐々木監督は、かつて男子チームの監督を務めた経験も持つが、
立てた目標に対する意志の強さでは女子の方が勝るという。
そして何よりすごいのが、チームとしての結束力と協調性。
控えに回っても、ふて腐れることなく、
いま出ている選手のために何かしてやろうというフォア・ザ・チームの精神は、
男子をはるかに凌(しの)ぐという。

米国に敗れた決勝戦の試合後、ゴールキーパーの福元美穂選手が語った
「海堀(あゆみ)選手の存在が自分を大きくしてくれた」という言葉は、
まさにこのチームへの想いやりを象徴するエピソードだといえよう。

ロンドンオリンピックでは、佐々木監督の言葉を証明するかのように、
なでしこジャパンばかりでなく、日本の「団体女子」の活躍ぶりと、
チームワークの素晴らしさがとりわけ深く印象に残った。

対談を終え、佐々木監督にサインをしてもらったサッカーボールには、
黒いフエルトペンで力強くこう書かれていた。

『夢を力に』