(駆ける魂)常盤木学園女子サッカー部監督 阿部由晴(上)
(駆ける魂)常盤木学園女子サッカー部監督 阿部由晴(上)
なでしこ 出身高別で最多 「目標は高いほどいい」
2011/10/24付 日本経済新聞 夕刊
<抜粋>
日本代表にもあまたの選手を送り出す。
「世界女王」のメンバーでいえば、
SB鮫島彩(モンペリエ)、
CB熊谷紗希(フランクフルト)
MF田中明日菜(INAC神戸)がそうだ。
その下の年代に目を転じても、先のU―19女子アジア選手権に優勝した
メンバーのうち5人が常盤木の選手(卒業生も含む)。
なかでも得点王(5点)とMVPに輝いた同校3年の京川舞は次代を担う
逸材と高く評価されている。
部員5人の頃から「おまえら、そんなこっちゃ日本一になれねえぞ」と
選手を叱咤(しった)していたという。
部員が11人になると「そんなんでアメリカや北朝鮮には勝てねえぞ」に変わった。
周りには失笑、冷笑され続けたが、阿部本人は「目標は高ければ高いほどいい」と本気だった。
指導の心得を問うと「いいかげんにやってるからね。指導なんかできないし、
サッカーもよく分からねえ。だから、サッカーを知りたい子は、
たくさん分かっている人のところにいけばいい」と笑い飛ばす。
では、阿部は何を分かっているのか?
「選手が何を欲しているかは分かる。それを与えられるかどうか。
できないと指導者失格。欲しいものは言葉じゃなくて
私を見る目やしぐさからメッセージとして伝わってくる。
それをどれだけ観察し、感じ取れるか」与え方も考えないとな。
教え過ぎ、抱え込み過ぎ、手取り足取りすぐ教えちゃうのが多いんだよ。
本当に選手を大事にするなら、放っておくという譲歩もあるんじゃないのかな」
「サッカーは選手がやりたいと思うことをやるのが一番」。
そんなセリフが真に迫るのは、W杯決勝で米国を競り落とした熊谷のゴール左隅上へのPKや、
左サイドを疾走する鮫島の姿に「常盤木育ち」の思い切りの良さが伝わってくるからである。
なでしこ 出身高別で最多 「目標は高いほどいい」
2011/10/24付 日本経済新聞 夕刊
<抜粋>
日本代表にもあまたの選手を送り出す。
「世界女王」のメンバーでいえば、
SB鮫島彩(モンペリエ)、
CB熊谷紗希(フランクフルト)
MF田中明日菜(INAC神戸)がそうだ。
その下の年代に目を転じても、先のU―19女子アジア選手権に優勝した
メンバーのうち5人が常盤木の選手(卒業生も含む)。
なかでも得点王(5点)とMVPに輝いた同校3年の京川舞は次代を担う
逸材と高く評価されている。
部員5人の頃から「おまえら、そんなこっちゃ日本一になれねえぞ」と
選手を叱咤(しった)していたという。
部員が11人になると「そんなんでアメリカや北朝鮮には勝てねえぞ」に変わった。
周りには失笑、冷笑され続けたが、阿部本人は「目標は高ければ高いほどいい」と本気だった。
指導の心得を問うと「いいかげんにやってるからね。指導なんかできないし、
サッカーもよく分からねえ。だから、サッカーを知りたい子は、
たくさん分かっている人のところにいけばいい」と笑い飛ばす。
では、阿部は何を分かっているのか?
「選手が何を欲しているかは分かる。それを与えられるかどうか。
できないと指導者失格。欲しいものは言葉じゃなくて
私を見る目やしぐさからメッセージとして伝わってくる。
それをどれだけ観察し、感じ取れるか」与え方も考えないとな。
教え過ぎ、抱え込み過ぎ、手取り足取りすぐ教えちゃうのが多いんだよ。
本当に選手を大事にするなら、放っておくという譲歩もあるんじゃないのかな」
「サッカーは選手がやりたいと思うことをやるのが一番」。
そんなセリフが真に迫るのは、W杯決勝で米国を競り落とした熊谷のゴール左隅上へのPKや、
左サイドを疾走する鮫島の姿に「常盤木育ち」の思い切りの良さが伝わってくるからである。