貸出条件変更(返済条件変更・リスケジュール・リスケ)
今日のテーマは、貸出条件変更(かしだしじょうけんへんこう)です。
「返済条件変更」や、「リスケジュール(リスケ)」と言ったりもします。
いろいろなケースがありますが、要は、毎月の返済額を少なくしてもらうこと、です。
いままで毎月100万円返済していたのを、50万にしてください、とか、30万にしてください、とか、元金返済はゼロにして利息だけにしてください、とか。
そ、そんなことができるのか!?
はい、できます!
が、「減らしてください」 「はいわかりました」 というわけにはいきません。
そこはほら、銀行との粘り強い交渉が必要になってきます。
なにせ、この貸出条件変更についてだけでも、本1冊書けるほどです。
詳しく正しく説明しようとすると、あんなケース、こんなケースとあれこれてんこ盛りになってしまうんです。
では、すべての会社さんにそういった詳しい知識が必要かといえば、そんなことはありません。
簡単な改善計画案と、今後の損益計画の2種類だけでも十分。
もちろん会社の規模が大きくなればその計画のボリュームも必要とされますが。
ここでは、「返済を減額することもできるんだ」ということだけ覚えておいてください。
よく、リスケ(返済減額)したほうがいいですか?しないほうがいいですか?と聞かれます。
そりゃぁ、しないにこしたことはありませんが、良いとか悪いとかの問題ではありませんし、法律で禁じられているわけでもありません。
貸し手の銀行が、借り手の企業からそういう申し出があって、合意したうえでの変更なわけですから。
乱暴に言うと、融資の申し込みをしました・・・断られました・・・じゃぁしょうがない、返済を続けたくても続けられないので、減額してくれませんか?と、いうことです。
もし、銀行に「返済額減らしてくれ?そんなことダメダメ!」と言い返されたらしょうがない。
とはいえ無い袖は振れませんから、預金残高がなければ返済したくともできません。
催促されようがないものはない。結局、不良債権ということになり、銀行としても困ってしまいます。
仮に担保不動産があったとしても、処分までには時間も費用もかかります。
じゃぁ、業績が回復するまで少し待ちましょう(返済をへらしましょう)か…と、いうわけです。
その、銀行が待ってくれる背景には、銀行の社会的使命というものもあります。
銀行以外の金融機関だったら、いくら計画を出そうが何を言おうが、なかなか返済を待ってはくれないでしょう。
さて、これをラッキーだと思うのか、そうはなりたくないと思うのか・・・
なかには、「よし!それなら今すぐにリスケしてもらおう!」という方も・・・
いや、ですからね、
まだ資金繰りに余裕がある場合には、リスケする必要はないし、そもそも銀行が応じるわけないじゃないですか。
実は、これを書いている今日、ある場所で講演があったんです。
話の最後にはこのリスケについても話したのですが、深刻に聞き入る方もいれば、目がキラキラしている方もいるし、もうとっくに知ってる(やってる?)!という感じの方もいます。
主催者の金融機関の手前、ワタシとしてもどういう感じで話したらいいものかと・・・
当然、参加者の中にはその主催金融機関と取引のある方もいますしね。
そういえば会場の後ろにいた主催側の方々、「余計な話はしないでね」という雰囲気だったような・・・
では、今日はこんなところで。