変な家
電話がかかって来て、いきなり
「最低のお葬式なんぼ?まだ聞いてるだけやで!依頼じゃないで!」
なんという電話。
明らかに既に亡くなってる空気。
「よかったら伺ってご説明しますよ。依頼するかはその後で決めてください。」
あえて事務的に言うことで相手の出方を探る。
家に着くと、雑草が生茂った築20年ほどの一軒家だった。
最初に仏の様子を伺う。
「2階です。」
この瞬間、普通の亡くなり方じゃないなとピンときた。
2階にあがるとベットの上で顔に白い布をかけられたご遺体がいた。
そっと布を取る。
目が閉じずにこちらを見つめている。
首にはひも状の後が・・・。
あきらかに
SMマニア。
(╬ಠ益ಠ)プッ!
もとい、
首吊り自殺である。
枕元には、だれに聞いたのか無造作に盛られた一膳ご飯と
なぜか沢庵。
沢庵和尚か!
布団はひどく汚れ、湿っぽい。
湿っぽい話が嫌いな人は、この辺でばいなら!
私の横で息子であろうか?心配そうに見つめている。
ふと息子の顔を見ると
牛乳瓶の底みたいな眼鏡をかけた、いわゆる
オナベ。
もといおたく系。
隣の部屋は明らかに息子の部屋らしく
初代ファミコンに
たけしの挑戦状が刺さっていた。
そこで・・・
まさかの終わり。
合掌。
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